2008年5月26日月曜日

61.三井寺・千団子から近江神社、幻住庵

「アカシア紀行・俳句」2008年5月16日(金)


 5月の少し暑いくらいの良い天気の日、妻、妻の友人、義兄姉らと大津市の
三井寺などを訪ねました。
三井寺は京阪・石山坂本線の三井寺駅の西約500メートルほどにある大きな寺で
園城寺とも呼ばれます。
車では、琵琶湖・湖西の浜大津から国道161号線を少し北上し観音寺交差点を
西へ左折します。
近江八景の「三井の晩鐘」で有名な寺ですが、16-18日は鬼子母神の
「千団子」祭です。
我々は最初は鬼子母神のお堂には行かず、晩鐘で有名な鐘楼に行き、
300円を納めて鐘を撞きました。
昼過ぎだったので晩鐘にはならなかったのですが、少し「びびり」のある
奥の深い音でした。
鐘楼そばの売店のお年寄りによると、昔この鐘は琵琶湖の漁船へ時刻を知らせる
鐘で今は夕方5時頃撞いているとのことでした。
その後別の建物にある弁慶の引き摺り鐘、噴き井戸を見たあと、
孔雀小屋のベンチで孔雀が羽を広げるのを待ちました。
20分ほど待つとやっと一羽がきれいな羽を拡げてゆっくり回ってくれました。

 その後鬼子母神のお堂を参拝しました。
鬼子母神はお釈迦様に自分の子供を隠されて改心したという女神ですが
お堂のお顔はやさしげなお顔でした。
お堂の前には屋台が出ており、右に福引所もありお年寄りのきれいな尼さんが
景品をもらっていました。
お堂には5色の団子を串に差したのを扇状に拡げてお供えしていました。
昆布でしょうか「帆かけ舟の帆」のようなお供えもありました。

 団子をいただき近くのレストラン風月で昼食後、約2キロ北の近江神宮に
参拝しました。
ここは昭和15年に建てられた神宮ですが、天智天皇の水時計「漏刻」の
モデルが設置されています。
漏刻の池ではモリアオガエルが鳴き、その大きな泡の卵がありました。
線香で糸を焼き切り錘を落としてドラを鳴らす火時計もありました。

 その後、京滋バイパスの石山ICの東にある、芭蕉の幻住庵跡に行きました。
閉門の時間なのに管理人の方が我々に同行して山を上がり、跡の庭で説明を
してくれました。
幻住庵は元禄3年(1690)4月6日から7月23日まで、芭蕉が療養を兼ねて
住んだ、門人・曲水の伯父(幻住老人)の別邸とのことです。
当時から隣の神社(昔は八幡社、今は近津尾神社)があったとのこと。
階段の上には小さな庵が再建(?)されています。
庭には陶板の幻住庵記があり蟻が這っていました。


         福引きに尼僧も来たり千団子     常朝

         陶板の幻住庵記蟻歩む        常朝


        (三井寺鬼子母神護法善神堂)
        (近江神宮漏刻)
        (幻住庵記陶板)
        (幻住庵復元)