2010年8月22日日曜日

110.比叡山延暦寺

「アカシア紀行・俳句」2010年8月17日(火)


 8月の残暑というより盛夏の猛暑の続く日、いつものメンバーで
京都・比叡山延暦寺を訪ねました。

京都東山通り(東大路)の百万遍・今出川通から300メートル北の
山中越え(志賀越道)を東へ登ると、比叡山ドライブウエイに
入りますが、途中「夢見が丘」で止まって、琵琶湖を眺めました。
琵琶湖の南の方のすばらしい眺めで、大津プリンスホテルや
赤いヨットが見えました。

        ホテルの影赤きヨットの入りけり  常朝

       (夢見が丘の眺め1:クリックで拡大:以下すべて)

       (夢見が丘の眺め2)


延暦寺の本堂ともいうべき根本中堂の駐車場に車を留め、
入山料550円で中堂の境内に入りました。
そこからは下り坂ですが両側に、開祖の伝教大師・最澄の
一代記を描いた絵看板が並んでいます。

途中に大講堂と鐘楼があり、50円を納めて鐘を撞く人が絶えない
ようでした。

大きな中堂では尼様が団体の人々へ説教中で、参拝後、
下の方に見える護摩壇で一人の僧が護摩を焚いているのを
拝見しました。護摩の煙が堂の黒い天井に登り、
中庭にも流れていました.

        中堂の護摩を見る背に風涼し    常朝

       (絵看板:最澄の出家)

       (絵看板:天台宗の開立)

       (根本中堂の門)

       (鐘楼)


その後、中堂の向かいにある「鶴喜そば」で昼食をいただき、
奥比叡ドライブウエイを通って、根本中堂の北約6キロくらいの
横川(よかわ)に行きました。
横川は、道元、親鸞、日蓮などの高僧が若いころ仏教を学び
修行した所で、再建された横川中堂や元三大師堂、恵心堂、定光院
などがあります。
中堂下の弁天池(龍ヶ池)には、澄んだ水に睡蓮が咲き、
井守(虫へんに栄・虫へんに原:イモリ)が泳いでいました。

        絵看板並ぶ参道法師蝉      常朝

        道元の学びし谷に井守浮く    常朝

       (横川の入口)

       (横川中堂)

       (龍ヶ池と弁天堂)

       (龍ヶ池の睡蓮とイモリ(画面のまん中))


 その後、ロテルド比叡(ホテル)の喫茶室でアイスコーヒーをいただき、
小句会後解散しました。
下界の京都市内へ戻るとまだまだ暑かったので、よい避暑にもなりました。

2010年8月14日土曜日

109.奈良・「みねのてら」阿弥陀寺

「アカシア紀行・俳句」2010年8月3日(火)


 8月の暑い日、句会の先輩諸氏と奈良・学園赤松町の阿弥陀寺に
吟行句会を兼ねてこの3月になくなられた山中麦邨先生の初盆のお供養
に参りました。
阿弥陀寺は「峰の寺」ともいわれ、奈良市の西にある小高い丘の上に
あります。近くには二名小学校、中学校、幼稚園もあります。

 門のそばには麦邨先生の「炎天のここが中心かと思ふ」の句碑があります。
境内の大きな鉢には、今朝開いたばかりの蓮の花が一輪ありました。

 10時過ぎに全員11人が揃い、本堂でご住職による読経が始まりました。
読経の中、蝉の声に混じり夏鶯の声も聞こえました。
本堂の窓からは時おり涼しい風もありました。
ご住職のお話では麦邨先生は檀家総代としてお寺の経営などについて
ご住職に色々相談にのられたとのことです。
30分程のお経のあと、別室で冷たいお茶をいただき、それぞれの出句を
清記してからお寺を辞し、レストランのバスで、近鉄学園前の木曽路に行き、
句会をしました。

 その後食事をいただいて、講評などのあと解散しました。
師を偲ぶ句が多かったですが、句碑にある炎天を詠んだ句も
色々あってよい句会になりました。


        師の句碑に炎天時をとどめたる   常朝

        師の供養の朝に開きし蓮の花    常朝

        花の毬空に投げ上げ百日紅     常朝

       (阿弥陀寺:クリックで拡大:以下すべて)
       (句碑「炎天のここが・・・」)

       (阿弥陀寺の蓮の花)