2018年5月13日日曜日

270. 京都府・和束の茶畑

「アカシア紀行・俳句」2018年5月9日(水)    前へ   次へ

 立夏後の雨が上がった水曜日、いつものメンバー4人で茶どころの京都府相楽郡の和束を訪ねました。

 9時半頃JR奈良駅で集合し、163号線を東へ、府道5号線を川沿いに北上、白栖橋を左折して、10時半頃まず和束茶カフェを訪ねました。
お茶や菓子など和束の特産品などの売店があり、お店に入るなり小さな紙コップで新茶をいただきました。
新茶や茶団子などを買い、茶摘みなどの見られる茶畑を聞くと、車で行ける場所として石寺茶畑を教えてもらいました。

              (和束の案内図:クリックで拡大、以下同じ)           
               (和束茶カフェ)
              (茶カフェの入口)
              (お店の商品)
              (たくみの寿司-季節の巻物)
              (新茶)

 北側と南の川沿いの道がありますが、通ってきた川沿いの道を通り、和束高橋から北へ500メートル程登り、ベンチのある石寺茶畑の展望所に駐車しました。

 道の東側は大きな丘で一面が見事な茶畑です。除霜ファンがあちこちに立ってゆっくり回っています。
ベンチのそばには矢車草が咲き、手前の土手には、桐、油桐、シュロなどが見えます。
茶畑は、既に一番茶の刈取りが終わっているようで、右奥に刈取機の音がするだけで、茶摘みの人は見えませんでした。丘の左右に鶯の鳴き声が聞こえました。少し歩くと軒にアルミ缶の風鈴?を釣る家があり、茶畑の端には廃屋もありました。

              (石寺の茶畑)           
               (石寺茶畑南側)
              (石寺茶畑の説明板)
              (近くの家のアルミ缶風鈴?)

       老鶯や視界いっぱい茶の畑    常朝

       茶畑の端に廃屋風香る      常朝

 12時頃白栖橋へ戻り、運動公園のそばのレストラン「たくみ」 に行き、茶カフェの店で見た筍寿司を
注文しました。筍寿司といってもほとんどは新鮮な魚や卵の寿司でしたが、一つだけ筍が載った寿司が
旬の香りがして柔らかくおいしかったです。
 
 1時半頃、お店を出て白栖橋の北東、約1キロの和束中学校の北東300メートルほどの八坂神社を訪ねました。
海洋センターの前を通って東へ最初の四つ角を右へ登るのですが、道が狭く急坂でした。
神社は小さい社2つですが、樹齢1300年、高さ31メートル、幹周り13メートルもの巨大な八本杉が立っています。

 一台分がやっとの坂の駐車場に駐車できました。たまたま一人の男性が草刈りをしていたので聞くと、地区の区長さんで、一人で神社と神域を守っておられるようです。
小さい草がぎっしり生えているのでこれ以上は除草剤を使うしかないと言っていました。
鶯が数羽、八本杉のあちこちで鳴いていました。

              (八坂神社と大杉)           
               (大杉の説明板)

       老鶯の四五羽ゐるらし巨大杉    常朝

       草刈りて区長の守る八岐杉     常朝

 その後、奈良へ戻って喫茶店を探しましたが、あいにく水曜は休みの店が多く、結局お茶なしで3時頃解散しました。午後は天気も良くなり、お茶の香りがいっぱいの爽やかな皐月の一日でした。

2018年5月12日土曜日

269. 奈良・桜井市の安倍文殊院

「アカシア紀行・俳句」2018年5月3日(木)    前へ   次へ

 ゴールデンウイーク後半の初日、曇り空でしたが、帰省中の次男一家と7人で、桜井市の安倍文殊院を訪ねました。目的は、孫娘の高校の合格祈願です。

 安倍文殊院は、大化の改新の645年創建された華厳宗別格本山の古いお寺です。
JR桜井駅の南約1キロにあり、車では165号線阿部交叉点の南約600メートルです。
我々は、2台の車で阿部交叉点の南400メートルを左折、第一駐車場でなく奥の山門前の境内駐車場に駐めました。

 入山料1200円を納めると抹茶の接待がある11時まで少し時間があったので、
祈祷受付所(本堂)で絵馬をいただき、テントの下の机で、孫娘がxx高校合格祈願と自分で書きました。
受験高校はいままで親にも明言していなかったようで、今回初めて希望を示したようです。
境内の古墳などを見学したら時間になったので、受付とは反対側の客殿に入り、室内で7人がならんで、お菓子の落雁と抹茶をいただき、本堂の普賢菩薩の前で僧から説明を受けお参りしました。

 本堂を出て、金閣浮御堂の前で7枚の祈祷札をいただいて、全員がそれぞれ7度の別々のお祈りを唱えて、浮御堂の回りを回りました。池には大きな鯉が泳いでいました。

 その後、入山受付の左側の丘に登り、安倍晴明の天文観測地から、花の広場を見下ろしました。
広場は秋にはコスモスの迷路になりますが、今は今年の干支である犬の絵が描かれています。

              (祈祷受付 右奥本堂:クリックで拡大:以下同じ)           
                (金閣浮御堂)
              (客殿)
              (客殿入口と本尊写真)
              (客殿の茶室)
              (おびんづる様)
              (花の広場の犬の絵)
              (安部晴明天文観測の地)
              (安部晴明天文観測の地2)

       七祈願七度巡る春の堂        常朝

       合格祈願絵馬に書く娘や花は葉に   常朝

 その後橿原神宮前駅のそばのロイヤルホテル8階で昼食をいただきました。
食後窓から景色を見ていたら、小学6年の孫(男子)が橿原陸上競技場のグランドでサッカー試合を見つけました。スマホで調べたら、奈良クラブと今治FCのJFL試合中(14時半~16時)とわかりました。

 孫は少年サッカーチームの選手なので参考になるだろうと、皆でホテルからグラウンドまで10分程歩いて、前半の終わりからサッカー試合を見物しました。
私達は奈良クラブを応援しましたが、結果は4対1で負けました。
テレビではサッカー試合を見ますが、生で試合を見るのは初めてで、応援団の歌や太鼓に迫力がありました。

              (ロイヤルホテル8Fから橿原神宮前駅)           
              (橿原陸上競技場)
              (サッカー場)
              (サッカー応援団と観客)

       高高とサッカーボール風光る   常朝

       サッカーの応援太鼓五月空    常朝

 ゴールデンウイークの暖かい日、孫娘の合格祈願と共にサッカー見物までできてラッキーな祝日でした。

2018年5月11日金曜日

268. 奈良・追分から矢田丘陵の国見台

「アカシア紀行・俳句」2018年4月29日(日)    前へ   次へ

 4月末の五月晴れの日曜日、自転車で 奈良・大和郡山市の追分から榁木峠を経て矢田丘陵を訪ねました。
富雄川・砂茶屋から国道308号線を西へ、追分梅林を過ぎて榁木峠(むろのきとうげ)まで登って、まず榁木太子堂を訪ねました。

 榁木太子堂は、北大和新四国八十八ヶ所二十二番霊場として弘法大師をお祀りする寺(賢聖院)です。
お堂に参拝していたら、燕が一羽お堂の軒を羽ばたきながら何度も飛びました。
おそらく巣の場所を探していたのでしょう。

              (太子堂:クリックで拡大、以下同じ)           
               (榁木峠の案内図)

 太子堂の西100メートル程に左へ登る道があり、ここから矢田丘陵の尾根道を南へ進みました。
上り下りのある狭いハイキング道ですが、自転車でもなんとか通れます。
700メートル程南で小笹の辻に着き、400メートルほどで「まほろば休憩所」に着きました。

              (矢田丘陵遊歩道入口)           
                (小笹の辻)
              (まほろば展望休憩所)
              (休憩所から東の眺め)

 小学生位の男の子二人と大人男性二人が休憩しており、一人の男性がここは木を伐って見晴らしが良くなったと言いました。

 そこから200メートル程で頂上展望台に着きます。
付近には寄進者の名札のある桜が10本以上植えられていました。
展望台から西の生駒山、東の奈良方面が見えますがいずれも快晴のもと、霞がかかっているように見えました。展望台の西側の狭い道を200メートル程進むと四ツ辻にでます。

 数年前矢田丘陵に来たとき、このあたりでマウンテンバイクの5、6人の若い男性が休憩していました。
そばを私が普通の内装3段変速の自転車で通ると、一人が「ママチャリだ」と驚いたように言い、もうひとりが「あれが本当の自転車乗りやで」と言うのを背中に聞きました。

              (頂上展望台)           
              (展望台から生駒山)
              (展望台から東・奈良方面)

 四つ辻から100メートルほどで、露なしの池があり、岸を通って弘法の井戸に着きました。井戸といっても今は湧き水が筒から落ちているだけですが。

              (露なし池)           
              (弘法の井戸)

 弘法の井戸から南へ進むと道の両側に池のある「僧坊の池」があり、土手にはわらびやイタドリが生えていました。さらに南へ700メートルほどで東へ降りる三叉路があり、その先に「国見台展望台」の標識とともに、5,6段ほどの階段のある展望台があります。


展望台にはそこから見える景色の案内図があり、若草山、龍王山などの山の名もわかります。
南の方の畝傍山は晴れ過ぎて霞んでやっと形がわかるくらいでした。

     展望台寄進の桜花は葉に      常朝

     晴れ過ぎて霞んでいたる畝傍山    常朝

              (国見台展望台標識)           
              (展望台から奈良方面)

 展望台のそばの木椅子でお茶を飲んで休んだあと、三叉路から東へ下へ狭い急な道を降りました。
急な下りの坂道の3、400メートルほどに僧坊橋があり、そこから6、700メートルほどで矢田寺に着きました。
すでに午後4時前だったので、本堂には参拝せず、長い坂道を走って富雄川沿いに降りて奈良へ帰りました。

              (国見台-矢田寺の谷橋)           
              (矢田寺)

 途中2,3度自転車のチェーンがはずれましたが、ほかに大したトラブルもなく、
爽やかな4月の丘陵サイクリングを楽しむことができました。

2018年5月5日土曜日

267. 生駒市・高山城跡

「アカシア紀行・俳句」2018年4月26日(木)    前へ   次へ

 4月の雨が上がった翌日の暖かい日、奈良 生駒山市の高山城跡を訪ねました。
説明板によると高山城は中世に興福寺の荘園だった鷹山庄を治めていた鷹山氏の城で、
鷹山氏からは大仏再興の公慶上人が出て、鷹山の殿様がこの地の名産である茶筌を考案したとのことです。

 高山城への道は、高山竹林園の北側の道を東へ200メートル、北へ500メートルで、
谷村竹材工業の前の道を左へ、谷村樹脂工場の脇の道を150メートル登ると、矢印の案内板があります。

 ここは過去に何度か訪ねて、藪の急坂を迷いながら登りましたが、10年位前に遊歩道と階段ができ、わかりやすくなりました。

 そこから井戸跡のような四阿のそばを通って山の坂を400メートル程登ると城跡です。
途中左手の藪から鶯の声が2,3度あり、最後に約120段ほどの階段を登りました。

              (高山城跡へ道(手前):クリックで拡大、以下同じ)           
              (高山城跡への案内板)
              (高山城跡への登り口)
              (井戸の跡?)
              (城跡への道)
              (城跡への階段)
              (城跡遊歩道の碑)

城跡は狭く、10X3メートルほどの石壇があり、その上に十三重塔と鳥居、九頭神の石の厨子があります。説明板のおかげで歴史がよくわかりますが、九頭神などの由緒はわかりません。

 北や西は木立のため見晴らしはありませんが、東は遠く三重の方の山々が見えます。
麓から「かわいいかわいい魚屋さん」の歌が聞こえています。
もし殿様がいたら、家来に「あの歌は何じゃ?」と聞き、家来が「魚屋でございます」と
答えたら、「すぐ城を出て美味い魚を買ってこい」と命じたでしょう。
こんなことを想像しつつ周囲を見たあと、ナラ枯れの調査板の付いた木々を眺めながら城跡を降りました。

       鶯や楢枯れ多き城の跡     常朝

       魚屋の歌山城にうららけし    常朝

              (高山城跡)         
             (高山城跡説明板)
              (城跡の十三重塔)
              (九頭神の石厨子)
              (寄贈の碑)
              (東の眺め)