「アカシア紀行・俳句」2009年3月3日(火)
ひな祭りの日、いつものメンバー6人で奈良・葛城の笛吹神社などを
訪ねました。
この日は朝から曇り空で午後雨の予報でした。
10時すぎ葛城山のふもとの笛吹神社に着くと、雪が降ってきました。
歴史ある葛城の春の雪ということで、寒いですがみな喜びました。
笛吹神社は由緒書きによると、笛吹連(ふえふきのむらじ)の祖先の
天香山命(あめのかぐやまのみこと)と、火の神様である、火雷大神
(ほのいかづちのみこと)を、崇神天皇の頃から祭っているとのこと。
笛吹はこのあたりの地名でもあり、フルート、尺八など楽器の上達を
願う方や火を扱う職業(飲食、製造など)、消防関係の崇敬を受けて
いるとのことです。
また境内の「波々迦(ははか)の木」は、天皇ご即位の大嘗祭の斎田の
占いに使われるためこの神社の木を奉じたとのことです。
この木はウワミズザクラとも呼び、4~5月、10センチ位の筒状の穂に
5ミリ位の小さい花を10-20個位つけるとのことですが、
見たことはありません。
鳥居のそばには大きなイチイガシの木があり、境内には、日露戦争の
戦利品であるロシアの大砲が青苔のついた砲身をふもとに向けています。
また石段の上の本殿のうしろには古墳があり、
石室への鉄の扉が下から見えますが柵で保護されています。
一旦ふもとの御所駅近くの「夢宗庵」で昼食後、、葛木水分神社
(かつらぎみくまりじんじゃ)を訪ねました。
ここは、奈良から河内へ越える水越峠の関屋という地域にある古い神社で、
国道309から右へ(北へ)少し登った中腹にあります。
本殿は小さいですが拝殿はわりに大きく、下には水越川の谷が流れて
大きな水音を立てていました。
このあたりは江戸時代葛城、金剛山の西側の河内の農民と水争いが起こり、
京都所司代が古い記録などから大和側へ流すことに決着したそうです。
杉の山や谷を見ていたら春の雪はまたはげしくなりました。
その後、山麓道30号線を南へ走り、高天彦神社(たかまひこ神社)を
訪ねました。
ここは、金剛山の麓ですがかなり高い所にある、古い神社です。
由緒書きによると、葛城王朝の祖先である、高天彦(たかまひこ)
(高皇産霊尊(たかみむすびのみこと))を祀っているとのこと。
神武天皇の曽祖父の祖父にあたる神話の時代の祖の神様です。
以前はここへ車で参拝するのは相当狭い山道を走りましたが、
今は立派に整備された道を山麓道路から西へ1キロ強で楽に登ることが
できます。
本殿の屋根は赤茶色の瓦で、古い神社に似つかわしくはないのですが、
春の雪がその色をしぶい色に変えていました。
参道は樹齢数百年かとも思う杉の並木で周囲は田んぼや畑があり、
参道入口の駐車場のそばには鶯宿梅という名の大きな白梅の木があります。
その幹にも雪が少し積もっていました。
近くの田の土手でふきのとうや蓮華草を見つけました。
雪が雨になった3時頃神社を後にして、国道24号線を北上し、
葛城市当麻の文晃堂で小句会後解散しました。
まっすぐに遅速ありたる春の雪 常朝
水争いありし峠に春の雪 常朝
高天原の雨となりたる春の雪 常朝
(笛吹神社・写真はすべてクリックで拡大)
(笛吹神社のロシアの大砲)
(葛木水分神社)
(高天彦神社)
(高天の鶯宿梅)
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