「アカシア紀行・俳句」2010年7月24日(土)
梅雨が明けて本格的な夏の日、いつものメンバー5人で奈良・黒滝村の
地蔵峠の鳳閣寺などに吟行しました。
飛鳥の夢市場で集合して11時頃、地蔵峠トンネル手前の道を左に登ると
旧の地蔵峠に着きました。
たまたま地蔵祭の日だったので、地元の主婦3人が地蔵堂の横の小屋で
地蔵祭の準備をしていました。
地蔵峠はすでに供花などでかざられていました。
ここ鳥住地区は全部で10軒ほどでこの地蔵堂を守っているとのこと。
夕方7時半からお坊さんのお経があり祭をするとのことでした。
峠にはあずま屋もあり湧き水を取込んだ石の御手洗がありました。
郵便夫が単車で登ってきて主婦に郵便を手渡していました。
郵便夫来たる峠の地蔵盆 常朝
(地蔵堂:クリックで拡大:以下すべて)
(地蔵堂の集会所:地蔵盆の準備中)
そこからさらに登ると古いお堂の鳳閣寺あります。
鳳閣寺は、由緒書きによると白鳳時代「役の行者」が天皇の勅許を得て
建てた修験寺ですが、今は真言宗の寺で無住寺です。
本堂の前は、見晴らしがよく吉野川方面の山々と大淀町の新興住宅地がみえます。
近くの一本檜の梢では茶色の小鳥が一羽、キョロンチイなどと
かわいい声でさえずっていました。
あとでインターネット調べると、白い眉紋があったので、
おそらくアカハラにちかいマシチャジナイだと見当をつけました。
しばらくすると、熊よけの鈴をつけた登山者がひとり百貝岳から
降りてきて、別に警官がひとり軽パトカーで登ってきました。
無住寺なので毎日パトロールに来ているとのこと。
警官の話では昔、本堂軒の木鼻にある龍が近くの池の魚をとるので、
みえないように目をなくしたとのことで、よく見ると確かに
谷側の龍の彫り物の目がえぐられているようでした。
本堂の縁下には蟻地獄が10個以上あり、崖には竹煮草が咲いていました。
竹煮草修験の寺に崖迫る 常朝
修験寺の縁にありたる蟻地獄 常朝
(鳳閣寺本堂)
(鳳閣寺からの眺め:北)
のち、下界へ降りて黒滝道の駅309で昼食をいただき、
東へ戻って河分神社を訪ねました。
山を祀る神様のようですが、あいにく屋根葺き工事中で、
四棟の本殿はシートが掛かり、赤胴色の職人が2、3人働いていました。
ここにも、巨大な夫婦杉があります。
拝殿には奉額がいくつか掛っており、ひとつは長篠合戦でした。
奉額は長篠合戦青嵐 常朝
(河分神社の拝殿)
(河分神社本殿:屋根工事中)
のち、神社の西の山道48号線を南へ500メートルほど走り、砂防ダムの
先にある小女郎滝をめざしましたが、砂防ダムへの道が夏草で
埋もれており、滝へ寄れなかったので山道と谷川を散策しました。
道脇の崖下に山神を祀る祠があり、林業者らの名札が掛かっていましたが、
花や供え物はありません。
夕方には早いのですが「かなかな」(ひぐらし:蜩)がときどき鳴いていました。
道の左側(東側)の砂防ダムは砂で大方埋もれており、
ダムの中ほどの排水口から滝となって水が出ていました。
小女郎滝の代わりとしてはお粗末でしたが水はきれいでした。
かなかなや砂に埋まりし砂防ダム 常朝
(小女郎滝近くの山神)
(48号線沿いの砂防ダム)
のち、橿原ロイヤルホテルで小句会後解散しました。
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