「アカシア紀行・俳句」2010年11月11日(木)
11月の日本列島秋晴れの日、いつものメンバー7人で奈良・天川村の
天河弁財天社・円空仏の観音堂からみたらい渓谷を訪れました。
9時すぎ飛鳥夢販売所前で集合し、309号線から黒滝経由で天川・河合に、
さらに南下し赤い橋を渡って天河弁財天社(天河大辨財天社)につきました。
ここは役の行者が修行の地として開いたと伝えられ、弁財天、吉野熊野の神、
南朝四代の御霊などを祀っています。
また、天の岩戸を開く時アメノウズメの命が持って踊った五十鈴(いすず)と
同様の鈴が祭ってあるため、芸能の神として多くの芸能人が参拝しているようです。
駐車場から境内に入ると、右手の低い山に頂上まで達するような大きな銀杏が
見事な黄葉を輝かせていました。
左手の社務所の右に石段がありその上に拝殿があります。
石段の途中左に5つの末社がありその前に「天石」というい奇妙な形の
1メートルほどの石があります。
説明によると、これは鬼を閉じ込める4つの天石の一つだそうです。
石探しのあと拝殿に着くと右側に能舞台があり左側に大きな五十鈴が
吊られています。綱を振っても大きすぎて音が出ませんでした。
どんどんお金が入りますよう弁財天にお祈りしたあと、拝殿の裏側の石段を降り、
行者堂や天石を見て、黒木御所跡の碑に行きました。
神山と高さを競ふ銀杏黄葉 常朝
(弁財天拝殿へ:クリックで拡大:以下すべて)
(社務所)
(弁天池)
南北朝の頃、このあたりに一時南朝の御所があったとのことです。
石碑の奥の芝の広場に供養塔があり、南北朝の御霊の和解の供養として
数年前建てられたようです。
そばに崩れた猪垣があり、山の湧き水がバケツに溜められ、横の穴から水が
飛び出ていました。桜や朴の木もあり、枯れ葉がまだ多く木に残っています。
湧き水の飛び出る馬穴秋日差 常朝
(黒木御所跡碑)
(南北朝供養塔)
のち、さらに南の栃尾の観音堂に行きました。橋を渡った細い道の奥にあり、
お堂の前に3台くらいの駐車場があります。
江戸時代の遊行僧円空が作った観音像などの木彫りの仏像が4体安置されています。
格子戸を開けて中に入り、さらに格子の内側の円空仏を格子の下にある電灯の
スイッチを押して拝見しました。
いずれも杉の木彫で中央の観音様は1メートル以上ありやさしいお顔でした。
左は弁財天立像、右は金剛童子、護法神像です。
俳優滝田栄の寄贈の額もありました。
お堂の左に銀杏の巨樹があり、円空が植えたとされて、樹齢320年以上とのこと。
きれいな銀杏黄葉がちらちらと舞い降りて屋根にもかかっていました。
円空仏のおももちやさし銀杏黄葉 常朝
一葉また一葉と散れり銀杏黄葉 常朝
(栃尾観音堂)
(円空聖観音像)
(滝田栄の額)
12時を過ぎたので河合に戻り、かどやでアマゴ塩焼きなど昼食をいただいた
あと、みたらい渓谷に行きました。
ちょうど紅葉の時期で、多くの観光客が車で来ていました。
渓谷を見上げる橋の上から上流の岩を見ると、インド人(多分)が一人、岩の上で
踊っていました。
4,5人の観光グループの一人のようで、紅葉のあまりの美しさに感動しているようでした。
橋の下の岩を滑り落ちる水が宙を飛んで滝つぼに着水しています。
紅葉の頃の訪問ははじめてなので、渓谷の美しさに感動しましたが、
俳句はほとんでできませんでした。
岩走り飛ぶ水迅き紅葉かな 常朝
(みたらい渓谷)
3時頃渓谷を離れて、309号線を戻り橿原観光ホテルで小句会後5時頃解散
しました。天気と紅葉に本当に恵まれた吟行でした。
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