「アカシア紀行・俳句」2006年10月6日(金)
夕方から義兄姉らと奈良の采女祭(うねめまつり)に行きました。
観月会も兼ねていたのですが、あいにく空は曇っており無月でした。
この祭は、むかし帝(みかど)の愛が衰えたのを嘆いて猿沢池に入水した
采女の霊を慰めるため、毎年中秋の名月の夜に催される祭で今年は10月となりました。
花扇(秋の七草で美しく飾られた2メートルあまりの扇)の奉納行列のあと、
猿沢池の采女神社で神事があり、そのあと2艘の管弦船が雅楽を奏でながら
池を回った後、池の真ん中で「花扇」を水面に浮かべる、優雅な祭です。
俳句の吟行も兼ね、池辺に茣蓙(ござ)を敷いて待ったのですが、なにしろ月が
隠れているので、俳句の方は苦労しました。
舟が近づいたとき花扇を見ると、すすきなど秋の草花に吾亦紅(われもこう)も
混じっていました。采女の心を伝えたい後の世の人々の気持であらわれでしょうか。
茣蓙敷きて采女祭待つ良夜かな 常朝
花扇に吾亦紅あり采女祭 常朝
(采女神社)
(管弦船)
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