「アカシア紀行・俳句」2006年9月21日(木)
やや曇りで風のない日、京田辺市の南端に近い高船へ自転車で登りました。
ここは京都府と奈良県の県境で、西は奈良生駒市高山、東は京田辺となります。
山頂付近に笠上神社があって、東に遠く山城・木津川を眺めることができます。
笠上神社から山中を北へ約100メートル歩くと、千鉾山(せんぼこやま)の
頂上ですが、今は木々に囲まれて展望できなくなっています。
そこに写真のような自然石の碑と三角点、案内板がありました。
それを見ると、ここは昔、米相場の旗振り場であったらしいです。
案内板によると、ここは江戸時代大阪堂島の米相場を京都に伝えるための
旗振り通信(手旗信号)の通信中継所であったとのことです。
交野の旗振山から大山崎の天王山に伝える中継所でした。
堂島から京都までわずか4分で通信し、明治26年電話が開通したのですが
早さは旗振り通信にかなわなかったそうです。
明治40年頃やっと電話通信になったとのこと。
しばらく周囲をみていたら、鉦叩(かねたたき、昆虫)が かぼそく
「チン、チン、チン、チン」と鳴きました。
米相場の旗振り場跡鉦叩 常朝
遠き世の音にも聞こゆ鉦叩 常朝
(高船千鉾山・旗振り場跡)
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