「アカシア紀行・俳句」2005年6月7日(火)
風のおだやかな日、奈良唐招提寺の鑑真忌(開山忌)にお参りしました。
鑑真はいうまでもなく、奈良時代に唐から日本へ仏教の戒律などを
伝えるため、4たびの失敗の後、ついに5回目の渡海で失明しながらも成功し、
聖武天皇ほか多くの人々に授戒をおこない、唐招提寺を創建した高僧です。
忌日は陰暦5月6日ですが陽暦では6月6日となっており、前後3日間は
開山忌として、普段は閉じられている開山堂が一般に公開されます。
国宝の鑑真和上坐像が開扉され、東山魁夷の多くの襖絵も拝見できます。
寺の正面からは左奥の開山堂に入ると、20数人の人々がお堂の床に座って、
それぞれ鑑真和上坐像を参拝したり、縁側でお庭を拝見していました。
私も和上像に手を合わせていたら、静かな庭に小鳥の声が聞こえました。
お目の見えない和上様も小鳥(多分小雀)の声を聞いておられるようでした。
その後、堂縁に座ってお庭を拝見しました。
庭には数本の幡が立てられ、桜と橘などの青葉との対比がきれいでした。
おももちは小雀の声を聞きおはす 常朝
堂縁に我も坐れり鑑真忌 常朝
(唐招提寺開山堂の庭)
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