「アカシア紀行・俳句」2009年5月16日(土)
午後五月雨の予報の日、いつものメンバー6人で大阪・住吉大社に参拝しました。
住吉大社は、仲哀天皇9年に神功皇后が三韓より帰還されたとき、海の神である
住吉三神(底筒男命、中筒男命、表筒男命)を祀ったのに始まる古い神社で、
源氏物語の「明石の君」の関連舞台など歴史にでてくる神社です。
電車では、難波から南海線の住吉大社駅、あるいは天王寺より路面電車で上町線
の住吉公園駅から東へ歩いて約3分です。
9時半頃太鼓橋(反橋)の東側に集合し、まず本殿に参拝しました。
住吉大社は本殿が第一から第四まであり、それぞれ底筒男命、中筒男命、
表筒男命と神功皇后を祀っています。
第三本殿にきた巫女さんによると、第一と第二本殿は工事中で、底筒男命、
中筒男命は今は一番外側の第三本殿に共に祀っているとのこと。
巫女さんのかんざしは、松の木に鷺が二羽止まっている立派なものです。
神功皇后が住吉の浜に着かれたとき、ここの杉の木に鷺が止まったので、
その場所に神を祀ったとのことで、その何代目かの杉の木は第一本殿と
石舞台の間の玉垣に囲まれて神木として祀られています。
あとで聞きましたが、千木(ちぎ:本殿の屋根の上のX字の木組み)は、
男神のは先が上に尖り、女神のは水平とのことで、第四本殿の皇后の千木は
たしかに女神の千木でした。
その後、境内南端の御神田に行きました。
60メートル四方はあるかと思う大きな田が大阪のまん中にあるとは
驚きですが、毎年6月14日にお田植神事があるとのこと。
しかし田はまだ草が生い茂り、ゲンゲの花が咲いて雀が遊んでいました。
のち東側の武道館の弓道場をのぞき、玄関前の「卯の花園」にいきました。
10時開園とある扉は10時3分でもまだ鍵がかかっていましたが、
しばらくすると、お年寄りの武道館の職員がきて鍵を開けてくれました。
卯の花園には卯の花、谷うつぎ、箱根うつぎ、梅花うつぎ、姫うつぎなど
さまざまな卯の花があり、赤い大きな傘がほぼ中央に立てられています。
石舞台で池の鴨と杉の神木を見て、楠大樹の下の稲荷神社にいきました。
境内には何本かの楠の大樹がありますがここのは一番大きく、樹齢千年との
ことで4本の太い鉄柱で支えられ、白い小さな花を咲かせていました。
楠落葉が5~6センチの深さに溜まって歩くとふわふわします。
ふたたび西の正面に戻り、偶然きた結婚式の行列を迎えてから反橋を渡りました。
花嫁は大きな角隠しをして、まず御手洗で夫婦が手を清めてから
巫女さん二人に先導されて本殿への石段をゆっくり登っていきます。
橋の上の桟には松のしべや松葉が溜まっていました。
のち、阪堺上町線の路面電車に乗り帝塚山三丁目に行きました。
路面電車は何十年ぶりかの久しぶりで、学生であった昭和30年代の
大阪の町を思い出しました。
帝塚山三丁目で降りて東の万代池公園に行き、かきつばたや、オウチ(栴檀)の
花などを見ました。子供達がドッジボールなどで遊んでいます。
雀が餌を欲しがってチュンチュン鳴きながら寄ってきました。
あと駅の西側の帝塚山学院前の橋本多佳子屋敷跡を見てから、
姫松駅のそばのFORMAで昼食をいただき、上本町のシェラトン都ホテルの
2階喫茶コーナーで小句会の後 5時頃解散しました。
結局いつも天気に強い我々は雨に会わずに無事吟行できました。
大阪の神田広し紫雲英(げんげ)咲く 常朝
卯の花や靭(うつぼ)背負ひて女射手 常朝
卯の花の匂ふ垣根と足弾む 常朝
(住吉大社反橋:写真はすべてクリックで拡大)
(第三本殿)
(御田植祭説明板)
(楠の巨樹)
(万代池-帝塚山)
(橋本多佳子邸跡-帝塚山3丁目)
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