2013年5月13日月曜日
172.奈良・平群町の千光寺から白山神社・普門院跡
「アカシア紀行・俳句」2013年5年11日(土) 前へ 次へ
立夏の雨模様の日、いつものメンバー6人で、奈良・平群町の
千光寺などを訪ねました。
9時過ぎ近鉄生駒線の東山駅前で集合し、五月雨の中を西の
鳴川に沿って急坂を登り修験寺・千光寺に着きました。
いきなり青葉の中の谷の音に囲まれました。
千光寺は、飛鳥時代に役行者が開いたとされる修験の寺で、
境内の石段などに役行者の石像が沢山並べれられています。
役行者が大峰山などへ移ってからも行者の母の白専女が残って
修行したので、元山上、女人山上ともいうそうです。
五月雨の降ったりやんだりの中を参拝、散策しました。
時々鳥の声が聞こえましたが、雨が小止みになると
さえずりの声が近くに聞こえます。
燕も堂すれすれに飛んでいました。
寺の右側の坂の途中に電柵に囲まれた苗代田があり早苗が育っています。
坂の右手には紫の木蓮、すずらん、おおでまりが咲き、
小山の上には青葉の中に藤の花が下がっていました。
だれかが小さいかたつむりをみつけ木の葉に載せました。
修験寺の御堂かすめて夏つばめ 常朝
囀や役行者の目は窪み 常朝
(千光寺山門:クリックで拡大:以後同じ)
(本堂)
(役行者像)
(苗代田)
(寺の説明板)
その後、山を降りて、2キロほど南の福貴地区の白山神社を訪ねました。
白山神社は、平安時代法隆寺夢殿を再建した道詮律師ゆかりの福貴寺の
神宮寺です。
道詮律師の隠居寺として栄え、今はありませんが、60もの坊(建物)の
ある大きな寺だったようです。
小止みになった田のそばの駐車場に駐車して、石段を登り割拝殿から
奥の本殿を参拝しました。本殿は覆屋があり、若楓が屋根に触れています。
拝殿には小学生の習字の一字書きが貼られていました。
誰もいない境内の左側に弥勒堂があり、その左の集会所のような建物も
戸が閉まっています。
右手の池の岸辺には雨の水輪の下、30センチ程のブラックバス(黒鱒)が
泳いできました。
五月雨の水輪沸き立つ神の池 常朝
黒鱒の岸に寄り来し神の池 常朝
(白山神社)
(神社の説明板)
(割拝殿と本殿覆屋)
平群駅東の168号線沿いのガストで昼食をいただいたあと、
福貴に戻り、普門院跡を訪ねました。
普門院は、道詮律師の住房(住まいの寺)でしたが、
今は廃寺跡となり、2008年訪ねた時は庫裏つきの小さな本堂が
壁の壊れたまま残っていましたが、今はきれいになくなり、
青梅と百日紅の木が残っていました。
小さな門だけ残り敷地が金網柵で囲まれていました。
安置されていた聖観音像は法隆寺に保管されているとのこと。
裏側の畑にはそら豆、えんどうが花をつけており、
柿の花が実になっていました。
そら豆の花の紫雨濡らす 常朝
寺跡の堂なくなりて百日紅 常朝
(普門院跡の門)
(句碑 六十坊ありしを虫の坊一つ 吟蕗)
その後奈良に戻り自宅で句会を楽しみました。
五月雨の一日でしたが、句会が終わる頃は止んでいました。
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