「アカシア紀行・俳句」2013年11年28日(木) 前へ 次へ
11月も終わりのやや寒い日、いつものメンバー7人で、
伊丹市の昆陽池公園から、「みやのまえ文化の郷」の柿衛文庫など
を訪ねました。
大阪方面から車では、阪神高速池田線(11号線)の北端、
池田ICから171号線を西南へ5キロの昆陽交差点を北上、800メートルの
立体駐車場が便利です。(今回は名神尼崎ICから北上しました)
10時半頃に昆陽池公園の駐車場に着き、池の周囲の歩道を
歩きました。
歩道の脇の林の中で、幼稚園児が先生と団栗や松ぼっくりなどを
拾っているのに声をかけながら、野鳥観察橋に着きました。
観察橋の北側には長さ100メートル程の給餌池があり、
左(西)端に餌場があります。
給餌池はコンクリートと石の弓状の突堤で囲まれていますが、
中には、真鴨、尾長鴨、緋鳥鴨、金黒羽白、白鳥、百合鴎などが
泳いでいました。
給餌池の周囲にも先生と園児20人くらいがいて、鴨などを、
騒ぎながら見ていました。
水鳥説明板のそばにいた鴨一羽を10人くらいの園児が囲んで、
かわいい! などと声を掛けています。
男の人が一人給餌場で餌を投げ始めると、
鴨たちが飛んできて着水し、餌場に集まりました。
鴨達のうしろで、鴉も一羽、餌を欲しそうに見ていました。
そばにはメタセコイアに似たラクウショウ(落羽松、沼杉)があり、
根元に気根がぼこぼこ出ています。直径3センチほどの丸い実を
ぶら下げており、触るとバラバラになって落ちます。
飛んで着水する水鳥たちを見ていると、鴨の水尾(波)は
2、3メートルなのに、百合鴎(都鳥)は1メートル以下と小さく
着水のしかたも上品でした。
園児達にバイバイして野鳥観察場を出ました。
団栗を拾ふ子袋をひきずりて 常朝
鴨一羽園児の群に囲まるる 常朝
(昆陽池公園駐車場:クリックで拡大:以後同じ)
(公園案内図)
(昆陽池)
(野鳥観察橋)
(ラクウショウの気根)
昆陽池から南東3キロほどの伊丹1丁目北の「さと」で
昼食をいただいた後、1丁目交差点西100メートルの地下駐車場に
駐車し、「みやのまえ文化の郷」にある「柿衛文庫」を訪ねました。
柿衛文庫は、伊丹の酒造家「岡田利兵衛(柿衛翁)」が収集した、
俳書を中心に書物3500、短冊など7500ものコレクションを保管展示
しており、今回の展示は雪をテーマにした、絵、掛軸、短冊など
でした。
部屋は狭いですが、芭蕉直筆の絵巻、宗祇、鬼貫などの短冊の中に、
右城暮石師の短冊
雪嶺の尚彼方なる一雪嶺
がありました。
文庫を拝見してから、同じ敷地内の「岡田家住宅」と酒蔵を
見学しました。2人の男性説明員が丁寧に説明してくれました。
酒蔵では、米を蒸す大きなかまど(2つ)と、発酵した「もろみ」を
絞る(上槽)搾り機を見せてくれました。
江戸時代の搾り機の跡が出てきたので、そこに搾り機を再現した
とのこと。
柿衛文庫の名前の由来となった柿は、台柿という、へたの周囲が
盛り上がって、黒い筋のある柿で、今は2代目の柿の木が2本庭に
あります。
岡田家住宅内の売店で台柿を見せてもらいました。
江戸の文人達がこの柿を愛でたので、岡田家代々の当主の雅号に
柿の字がつくようになり、利兵衛氏の雅号は柿を守る意味で柿衛と
したため、文庫の名としたようです。
翁忌の文庫に芭蕉の絵巻見る 常朝
二代目の台柿を見る酒蔵跡 常朝
(柿衛文庫入り口)
(右城暮石の短冊)
(酒蔵の蒸し釜)
(蒸し釜の焚き口)
(もろみの搾り機)
(台柿)
その後、南300メートルほどの、伊丹シテイホテルの喫茶コーナーで
小句会後5時頃解散しました。句会が終わる頃はロビーの客も少なく、
静かになりました。
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