秋らしい良い天気となった体育の日、いつものメンバー6人で、
富田林市のやまびこ園から千早赤阪村の楠公奉建塔を訪ねました。
やまびこ園は、富田林市の南の低い山中にあり、栗拾い、みかん狩り、芋掘りなどを楽しめる
200メートル四方ほどの観光農園で、富田林「かんぽの宿」、龍泉寺を目標に進むとすぐ近くです。
我々は、9月中旬からのシーズンで今日が最後と言われた栗拾いを楽しみました。
栗拾いは、一人500グラムまでは料金(1050円)内ということですが、
超えると100グラム100円で買い取ることができます。
逆に500グラム以上は拾わないと売ってもらえません。
高いのか安いのかわからないような料金ですが、秋の自然を楽しみながら、
なかなか経験できない栗拾いを楽しめるは、値打ちがあるのでしょう。
我々が山を降りる12時過ぎでも、次から次へと家族連れの車が山を登ってきました。
山上の事務所で料金を払い、日に焼けた係員から、ルールの説明を受け、
袋に入る貴重品以外は、事務所に預けて、栗山への石段を降り、栗山に入りました。
(栗拾い説明板:クリックで拡大:以後同じ)
栗山は、周囲2~3百メートル位の山の斜面で、約100本の比較的大きな栗の木があり、
その下にはすでに沢山の「いが」が落ちています。
しかし、落ちている「いが」はすべて空っぽで、栗の実が「いが」の間に落ちていました。
栗山は急なので、上の人が触れた栗の実が下へコロコロと落ちてきます。
中には、通草の実も落ちていました。枝に残っている数少ない栗を落として
「いが」をあけようとがんばっている人もいます。
かわいい男の子が拾った栗を父親に得意気に見せていました。
500グラムぐらいはすぐに拾えたのですが、中身の十分ありそうな、
美味しそうな栗だけ残して、あとは山中に撒いてきました。
出口では、係の男性が、一人ひとりの袋の栗を測り、500グラム以下なら追加し、
500グラムを越えた分は料金を集めていました。
山中で栗を拾うことは時々ありますが、このように栗拾いを、お客に組織的に
させるシステムは始めてで、それなりによく考えられていて面白いと思いました。
畑坂を転がり来たる栗拾ふ 常朝
口あけてひょうけてゐたる栗の毬 常朝
その後、近くの「かんぽの宿」のレストランで昼食をいただき、
千早赤阪村の楠公奉建塔を訪ねました。
場所は千早赤阪村役場の南東500メートル、郷土資料館の南です。
ここは6年前、弘川寺のあと訪ねましたが、見晴らしの良いところです。
案内板の「まさしげくん」に迎えられ、塔の下までの石段を登ると、
高さ13メートルの塔がそびえるように立っており、黄金色に稔った棚田や畑の柿の木が見えます。
また棚田の上に家が数軒立っています。
塔の裏側へ歩くと、サツキの苗木畑があり、そのうちの2、3本には返り花が赤く咲いています。
さらにその奥には昭和50年建設とある、農水用の水槽が放置されていました。
おそらく植木の苗木畑のスプリンクラー用の水槽だったのでしょうが、
今は水もなく、配管なども錆びていました。
苗木畑も今は手入れされていないようです。
塔の下の道に戻り、農婦が藁(わら)を束ねている田のそばで猪垣を補修している
男性に色々お聞きしました。
束ねているのはコンバインで一列分だけ藁を刻まないように操作して残した藁で、
西瓜畑などの敷藁にするそうです。
猪垣はコンバインを田に入れるため一部開いたのを元に戻して、
猪が入って暴れないようにしているとのこと。
世間は狭いものでメンバーの生家と多少縁のあった会社に勤務されているようです。
楠公碑見上ぐ皐月の返り花 常朝
家の下に棚田稔れる河内かな 常朝
(楠公奉建塔案内板)
(奉建塔説明板)
(奉建塔)
奉建塔の文字は正成の旗印「非理法権天」で、非は道理に勝てず、道理は法に勝てず、
法は権力に勝てず、権力は天命に勝てないとの意味らしいです。
(サツキ返り花)
(奉建塔裏側の水槽表示板)
(水槽跡)
(敷藁を束ねる農婦)
その後、170号線の「ガスト」富田林店で小句会後解散しました。
暑からず寒からず心地よい風が吹くなか、秋の味覚の栗を十分拾って
意気揚々(?)と帰ったさわやかな一日でした。
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