「アカシア紀行・俳句」2017年10月21日(土) 前へ 次へ
秋の台風21号が近づく雨の土曜日、3人で奈良生駒郡・三郷町の龍田大社の秋祭を訪ねました。
秋祭は21日,22日と続きますが本祭の22日は台風が本州に上陸しそうなので、
風雨をさけるつもりで、21日の宵祭に参加しました。
龍田大社は約2100年前、崇神天皇の頃造営されたという、豊作と疫病退散を祈願して
風の神を祀る、周囲1キロほどの森に包まれた神社です。
14時頃龍田大社の駐車場につくと、雨の中でも、20台位は駐車しており、
空きスペースは5、6台でした。
雨の中、20位の屋台も出ていて、傘をさした子供たちがゲームや玩具などの店をのぞいていました。
我々はまず、石段を登って拝殿にお参りしたあと、周囲を散策しました。
境内には高橋虫麻呂の万葉歌碑や昔の手押しポンプ(火消し車)がありました。
その後、雨を避けるため、舞殿(旧拝殿)の軒の石壇に坐りました。
午後3時、宵宮の神事がはじまり、10数人の参拝者も拝殿にのぼりました。
我々は拝殿に椅子がなかったので、昇殿は遠慮しました。
神事は他の神事と同様、お祓い、降神、献饌、祝詞ではじまり、巫女の舞、鈴のお祓い後、
撤饌、昇神して、40分位で終わりました。
拝殿には2台の立派な神輿が左右においてあり、神事の終わりには、
神輿の神をお送り(昇神)するため、4人位の神官が左の神輿を囲んで「オー オー」と
声を上げました。
神事の終わる頃、町内を回ってきた太鼓台が、1台2台と大社の下の道路に戻り、
太鼓台のメンバーの男たちが三々五々拝殿に参拝しました。
太鼓台の形は、布団太鼓、提灯太鼓、社形の太鼓などさまざまですが、
いずれも雨から守るため、おおきなビニールで包まれていました。
4時前にアナウンスがあり、4時から、7地区の太鼓台が順次、大社境内に宮入し、
鳥居下の広場に整列しました。
それぞれ20~30人の男たちが祭法被の上に雨合羽をきて、太鼓台を引いてきましたが、
7台のうち3台は、車でなく、肩で担いできました。
いくつかの太鼓台には音頭取りの男性が乗って、音頭を歌い、掛け声を掛けながら、
威勢よく行進してきました。
(7地区は、高山、馬場、下之庄、坂根、いわせが丘、山上辻堂、今井で、
うち、坂根、山上辻堂、今井のは肩に担いでいました)
400~500人の参列者の雨傘の波のなか、雨を弾くようにして、
太鼓台が神社に入るのは、なかなか勇壮な見ものでした。
4時30分すぎ、すべての太鼓台が宮入りしたので、我々は大社を辞して、
法隆寺東の「さと」でケーキをいただき、奈良へ戻って解散しました。
5時には太鼓台がそれぞれの地区に戻り、明日の本祭には再び行進と宮入りをするそうです。
斎庭の砂雨吸ひ込みて秋祭 常朝
秋雨に負けじと囃す太鼓台 常朝
風神の杜に雨受く薄紅葉 常朝
(龍田大社秋祭の宵祭:クリックで拡大:以後同じ)
(龍田大社拝殿)
(龍田大社拝殿より本殿)
(神輿)
(火消し車)
(高山の太鼓台)
(坂根の太鼓台)
(今井の太鼓台)
結局1日中雨でしたが、古い神社の伝統を支える若い人たちのエネルギーと
努力に感心しつつ、深みゆく龍田の秋と祭を楽しむことができました。
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