「アカシア紀行・俳句」2008年2月6日(水)
2月の初旬、妻、義兄姉らと奈良・桜井市の三輪大社のおんだ祭に行きました。
おんだ祭とは御田祭、お田植祭ともいい、豊作を願うお田植え神事で、
各地の神社で行われますが、三輪大社のおんだ祭は、拝殿で行われます。
我々が拝殿の庭に着いた10時半ころ、神官7人が白い狩衣と青い袴姿で
石段を登り、拝殿に入りました。
まもなく、祝詞奏上、お祓いのあと、お田植神事がはじまりました。
最初作男(神官のひとり)が、竹で田の土をならして鍬で畦ならしの仕草を
します。鋤の柄の下の方に紙が貼ってあり、それを男がめくると「わらえよ」と
書いてあり、皆が大笑いしました。おんだ祭は、笑うほど豊年だそうです。
そのあと、休もうといって拝殿の縁に座り、薬缶を取り出して水を飲んだりします。
薬缶の蓋の裏側を我々に見せると、そこにも「わらえよ」と書いてあり
また大笑いです。
縁のすぐ下の参拝者にみかんを分けたりしたあと、籾撒きをします。
その後、赤いたすきをした巫女が二人、杉の葉の「早苗」を拝殿に
植えたりする田植舞をしておんだ祭が終わり、小さな袋に入った籾を
沢山、参拝者に撒きました。
我々も1つ、2つ拾うことができ、今年の福をもらった気がしました。
参道そばの森正で昼食後、三輪の恵比寿神社にお参りしました。
恵比寿神社はJR三輪駅の南西へ約200メートルほどのところにあります。
5日から7日まで初戎で、初市もあり屋台などが多く出ていました。
その植木市で苗木などを買ったあと、山の辺の道の桧原神社にいきました。
桧原神社は崇神天皇の頃、皇居にお祀りしていた天照大神を、皇女・豊鋤入姫が
斎宮として、この地(笠縫)に移し、のちに伊勢に移されたということから、
元伊勢とも言われる古い神社で、今は三輪大社の分社とのことです。
この地は山の辺の道の途中で三輪山の中腹にあり、西に大和盆地を一望でき、
二上山も見えます。境内の松の根元で竜の玉(竜のひげという草の青い実)を
探したり、近くの柿畑の剪定を見たりして帰りました。
田植舞きりりと巫女の赤たすき 常朝
山の辺の斎庭(ゆにわ)に澄めり竜の玉 常朝
(三輪大社のおんだ祭:薬缶の蓋にわらえよとあります)
(三輪大社のおんだ祭:巫女の田植舞い)
(桧原神社の三つ鳥居)
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