2020年1月16日木曜日

289. 奈良・三輪大社の大とんど   

「アカシア紀行・俳句」2020年1月15日(水)    前へ  次へ 

 好天に恵まれた小正月の日、いつものメンバー3人で奈良・三輪大社を訪ねました。

 正月15日は三輪大社の大とんど、および崇敬会月次祭の日です。
この日は近くの人々は、正月飾りや昨年の御札を持参して、大とんどで、飾り焚きをしてもらいます。いくつもある駐車場が皆満杯なので、平等寺の奥の駐車場に駐車して、祈祷殿の前のとんど場に行きました。

 途中白蛇のいるという、巳の神杉に手を合わせ、拝殿の北側の広い板敷きのスロープを降りました。ここは10年前のとんどの日に5,6人のメンバーで訪ねましたが、その頃はスロープはなく、帰りに利用したエレベーターもなかったです。

 とんど場に着くと、20人以上の人々が、とんどを囲んでおり、数人の人が金網を付けた竹竿で、餅を焼いていました。
とんどの上には大きな半球形の金網が取り付けてあり、さらに上に四角い網が張ってあります。大とんどは、正月飾りなどを燃やすので、火のついた紙切れなどが周囲に飛び散らないようするのでしょう。

 我々も、竹竿を一本借り、金網に置いた餅を焼きましたが、なかなか焼けません。
何度か、炎の方へ網を近づけているうちに、餅を2つ火の中に落としてしまいました。
取り出そうとしたのですが、炎が熱くで近づけないのであきらめて、残りの1個を少し焼いて、3人で分けて食べました。
まるで、なんでも分けて食べた戦争中の餅の食べ方でした。

 若い夫婦が、正月飾りを入れた紙袋を持って近づいてきましたが、預かり所などはないので、少し迷っていました。
周囲の人に聞いて、3,4人おられる担当のなかの若い人に、袋を丁寧に渡していました。その紙袋の中身はもっと大きな布袋に入れて、年配の担当の人が、とんどの近くに運び、両手で、飾りなどを掴んで炎の中に投げいれていました。その度に炎がどっと高く上がります。

 餅は少し離れた、祝餅拝受所で、祈祷書と引き換えにもらえるようですが、我々のように家から餅を持ってきて焼く人もいました。

     (大とんど)                    (とんどの囲い)


      (とんどの炎)                   (餅を焼く)        


        投げ入るるたび炎上ぐ飾り焚き     常朝

        大とんど顔をそむけて餅を焼く     常朝  

 
 拝殿前に戻ってから参拝しましたが、拝殿の薄暗い中で4人の巫女がゆっくりした舞を奉納していました。
中が暗くてはっきり見えないので、気のつかない人も多いようでした。
拝殿前の「なでうさぎ」の膝や背中をなで、左手の鼠の絵を描いた絵馬の箱(1x2メートル位)にぎっしり書かれた祈願文の文字のすきまに、サインペンで孫の「大学合格祈願」など、それぞれが祈願文を書きました。
初詣ででもないのに、これほどの人が集まる三輪大社の魅力は何だろうなどと考えました。

 その後橿原観光ホテルで、20分程待って遅い昼食とバスク風ケーキなどをいただき3時頃解散しました。

久しぶりに三輪大社の大とんどに参加して餅焼きもでき、お天気にも恵まれ正月らしい雰囲気を味わえました。