「アカシア紀行・俳句」2008年12月4日(木)
小春日和の日、いつものメンバー6人で奈良・御所市の九品寺を最初に、
葛城吟行に行きました。
翌日は寒い雨でしたからいつもこのメンバーは天気に恵まれています。
九品寺は近鉄・御所線の御所駅から南西約3キロほどの、葛城山の
東のふもと楢原(ならはら)地区にある立派な寺で、奈良時代行基が開き、
のちに弘法大師が中興したといわれています。
我々は車で南阪奈道路の大田南出口から山麓線を約4キロ南下しました。
境内の裏山に沢山の石仏が階段状にぎっしり安置されていて、
全部で1600体以上あるようですが「千体仏」あるいは「千体石仏」と
いわれています。
道脇にも石仏のある細い急坂の参道を登ると、紅葉の木々の下に
その千体仏がありました。
南北朝の兵士を弔う石仏とのことで、目鼻は殆どわからないほどです。
石仏の前後も紅葉が散り敷いていました。
その上(奥)には護国地蔵と石の鳥居があり向こうは戦没者の墓です。
お墓に鳥居があるのは珍しいですが多分戦没者は神として
祀られたからでしょうか。しかし石碑には戒名がありました。
中央奥の忠霊塔の前の御手洗には山から谷水がホースで引かれて、
小さな噴水を作っていました。
またその上には太陽電池のセンサーライトが付けられています。
夜にお参りする人がいるのでしょうか?
その後、境内の北約100メートルほどの田の中にある
番水時計塔(番水塔)に行きました。
これは高さ2メートルほどのコンクリートの塔に時計の箱が
置かれているもので、貴重な葛城山の水を田に配分するための時計塔です。
我々が行ったときは田は刈田でしたから中の時計ははずされていました。
番水塔の下には細い流れと小さな分水堰があり、そこから2つの流れに
分けられていました。南側の流れを砂袋で堰きとめていました。
竹内街道入口の「一乃庵」で昼食後、2時半のロープウエイで葛城山に
登りました。
ロープウエイはわずか6分で頂上ですが、途中きれいな紅葉が見えており、
期待して上の駅で下りると、木々は殆ど裸木で、紅葉は見られません。
15分ほど歩いて頂上にでるとススキの原があり、眺めは最高でした。
三毛猫が一匹近づいて我々に何かを言っていました。
4時のロープウエイで下山の後、二上山の東1キロほどにある
染野の傘堂に行きましたが、夕闇が迫ってきたので、近くのモンチッチで
小句会後解散しました。
迫りくる千体仏に照る紅葉 常朝
見上げたる首を一周照紅葉 常朝
頂上の皆奈良を向く枯薄 常朝
(九品寺・写真はすべてクリックで拡大)
(千体石仏)
(番水時計塔)
(葛城山頂)
(傘堂)
4 件のコメント :
みてます。
宋さんありがとうございました。
先生、謝謝!
不客気!
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