「アカシア紀行・俳句」2015年5月29日(金) 前へ 次へ
晴天の続いたあとの5月の最後の金曜日、いつものメンバー 6人で、
大和郡山市の松尾寺などを訪ねました。
松尾寺は、奈良時代の養老2年(718)天武天皇の皇子、
舎人親王が、日本書紀完成と厄除けを祈願して建立された寺で、
日本最古の厄除け霊場の寺として有名です。
9時半すぎ、天理街道(169号線)窪之庄南の交差点から西へ約6キロ、
池ノ内町交差点を左折、約2キロほどで右折、県道123号線を西へ登り、
大和郡山市の矢田丘陵にある山中の松尾寺の駐車場で集合しました、
青葉の下の長い参道を登ると滝行場がありました。
滝といっても石樋から落ちる水を受ける行場ですが、行場の岩の周囲の
水には睡蓮が咲き緋鯉や金魚が泳ぎ、岩には卯の花が散っていました。
左の石段を登ると、厄除け祈祷の受付のある福寿院があり、
薔薇園の入口となっています。入園無料のバラ園を訪ねました。
バラ園は本堂南側の福寿院のさらに南に20X15メートル位の花畑があり、
そこにアーチなども作られて数十種類の色とりどりのバラが植えられています。
福寿院の入口にもバラの植木鉢が沢山並べられていました。
花の時期は少し過ぎたようですが、何種類かのバラは見頃でした。
モンローなどという西洋品種とともに、平安、万葉、奈良の光、嵯峨野、
大原女、円山、清涼殿、大文字、洛陽などと和名の品種もありました。
バラ畑への通路の左にはビワの木が沢山の実をつけて、竹藪の竹に
押されていました。
また薔薇園の奥には修行のための参籠所がありました。
老鶯や行場の水を見てをれば 常朝
薔薇園の奥にありたる参籠所 常朝
(松尾寺山門:クリックで拡大:以後同じ)
(滝行場と睡蓮)
(松尾寺本堂)
(バラ園入口:福寿院)
(バラ園)
(三重塔)
11時前、矢田丘陵を降りて、北へ6キロほどの奈良高等専門学校の
南側の「御幸」で蕎麦などの昼食をいただき、近くの大和民俗公園の
菖蒲園を訪ねました。
菖蒲園は民俗公園の東側にある60メートル四方位の湿生園です。
多くの水路の間に、それぞれ優雅な名札のある花菖蒲、かきつばた、
あやめの畝があり、その間を木道(八つ橋)が通っています。
左奥には水車小屋がありますが、水不足のためか止まっていました。
時期が少し早かったのか、花はまだちらほら咲いている程度です。
それでも白蝶が花を探し、水車小屋からは揚羽蝶が飛び出ました。
菖蒲園の木道を電動車椅子の人がゆっくり動いていました。
菖蒲園の北側には畑があり、細長い麦畑がまだ青い穂をつけて
風に揺れていました。さらに奥には勾玉形の池があり、父子が
ザリガニ釣りをしていました。
水車止まりて静か菖蒲園 常朝
重さうに穂の揺れゐたる麦畑 常朝
(矢田民俗公園の菖蒲園)
(ザリガニ釣りの父子)
そのあと奈良へ戻り自宅で小句会を楽しんだあと夕方解散しました。
あまり良い句はできなかったですが、少し風のある薄曇りの初夏の日、
万緑の山や菖蒲園などをゆっくり楽しむことができました。
2015年5月30日土曜日
2015年5月16日土曜日
212. 浄瑠璃寺、岩船寺から杜若園
「アカシア紀行・俳句」2015年5月13日(水) 前へ 次へ
台風6号のすぎた5月の快晴の日、いつものメンバー 6人で、
浄瑠璃寺、岩船寺などを訪ねました。
9時半奈良で集合、まず奈良阪の北東の浄瑠璃寺を訪ねました。
浄瑠璃寺は、6年前の秋にも訪ねましたが、京都府木津川市の山中にある
平安時代からの真言律宗の寺です。(参考:アカシア紀行93浄瑠璃寺ほか)
バスも駐車できる駐車場から約100メートルの参道を南へ歩くと山門があり、
すぐに池と本堂が見えます。
山門右手、本坊前の柿の木の下に御手洗と藻の花や百合などの鉢があります。
まず300円を納めて本堂の九体阿弥陀仏とこの時期開扉されている
吉祥天女像を参拝しました。
本堂裏の廊下には右手の山の木々から子鴉の甘え声も含めうるさい程の
鴉の鳴き声が聞こえました。
中央の大きな阿弥陀如来像の左右に4体ずつ、九体の阿弥陀仏は
それぞれ目を開いたり、半眼にしたり閉じたりしておられ、中央左手の
厨司の中にあでやかな吉祥天女像がありました。
阿弥陀如来を参拝後、境内に出て池や三重塔などを拝見しました。
池の右側(本堂側)は彼岸で、反対の三重塔側は此岸とのことです。
塔の周囲には山つつじ、池の岸辺には青いアヤメなどが咲いていました。
吉祥天のお顔に映えて花菖蒲 常朝
浄瑠璃寺の彼岸に青きあやめかな 常朝
(浄瑠璃寺参道:クリックで拡大:以後同じ)
(浄瑠璃寺本堂)
(吉祥天女像:拝観のしおりより)
;(浄瑠璃寺の池)
;(浄瑠璃寺三重塔)
門前の道路の蕎麦店はあいにく定休日で、やむなく昼食を後回しにして
岩船寺を訪ねました。
岩船寺は奈良時代聖武天皇の命で行基が阿弥陀堂を建てたことから始まると
される真言律宗の古寺です。
まず入山料400円を納めて、本堂の四天王に囲まれた阿弥陀如来を参拝し、
境内の阿字池や三重塔などを見ました。
池の周囲などあちこちに青紫の都忘れの花が咲き、オオデマリが白い花びらや
白い手毬を散らしています。石楠花はもう花の終わりでした。
三重塔の奥の休憩所では20人位の団体がお弁当を広げていました。
大庇よき風来たり青葉寺 常朝
都忘れ供花の如くに石仏 常朝
(岩船寺山門)
(岩船寺本堂)
(都忘れの花)
(オオデマリ)
その後、城陽市の杜若(カキツバタ)園を見ようと北の加茂から163号線を
西へ24号線へと向かいましたが、道を間違えて東の笠置へ遠回りしたのち、
163号から24号線に入り、1時すぎ城陽市の「さがみ」で遅い昼食をいただきました。
親切な女店員が杜若園(畑)への地図と花卉工場への地図を描いてくれたので、
迷わず城陽市観音堂地区の杜若畑に行くことができました。
「さがみ」からは南東1.5キロくらいの、南城陽中学校の西側の水田を転作した
杜若畑です。
我々が見て歩いたのは南側の奥の畑でしたが、周囲をあわせると
4~5ヘクタールはあると思われる水田跡の杜若畑で、殆どの畑がちょうど満開で、
常時地下水をポンプで汲み上げ補水していました。
道脇の泥田には雨乞い地蔵の社があり、水の好きな地蔵様を土中から引き上げ
お祀りすると雨が降るそうです。
杜若畑の隣にはユーカリ、栗、桃なども植えられていました。
眼前に広がるカキツバタを見ていると涼しい風がきて、
青紫の花や葉が揺れ、隙間の水面には太陽がまぶしいほどでした。
杜若水面の日輪まぶしくて 常朝
杜若どれか揺れゐる園広し 常朝
(城陽市の雨乞い地蔵社)
(雨乞い地蔵説明板)
(杜若(カキツバタ)園)
その後奈良へ戻り、旧ドリームランド前のCOCOSで小句会後
解散しました。気の早い台風一過後のさわやかな5月の一日でした。
台風6号のすぎた5月の快晴の日、いつものメンバー 6人で、
浄瑠璃寺、岩船寺などを訪ねました。
9時半奈良で集合、まず奈良阪の北東の浄瑠璃寺を訪ねました。
浄瑠璃寺は、6年前の秋にも訪ねましたが、京都府木津川市の山中にある
平安時代からの真言律宗の寺です。(参考:アカシア紀行93浄瑠璃寺ほか)
バスも駐車できる駐車場から約100メートルの参道を南へ歩くと山門があり、
すぐに池と本堂が見えます。
山門右手、本坊前の柿の木の下に御手洗と藻の花や百合などの鉢があります。
まず300円を納めて本堂の九体阿弥陀仏とこの時期開扉されている
吉祥天女像を参拝しました。
本堂裏の廊下には右手の山の木々から子鴉の甘え声も含めうるさい程の
鴉の鳴き声が聞こえました。
中央の大きな阿弥陀如来像の左右に4体ずつ、九体の阿弥陀仏は
それぞれ目を開いたり、半眼にしたり閉じたりしておられ、中央左手の
厨司の中にあでやかな吉祥天女像がありました。
阿弥陀如来を参拝後、境内に出て池や三重塔などを拝見しました。
池の右側(本堂側)は彼岸で、反対の三重塔側は此岸とのことです。
塔の周囲には山つつじ、池の岸辺には青いアヤメなどが咲いていました。
吉祥天のお顔に映えて花菖蒲 常朝
浄瑠璃寺の彼岸に青きあやめかな 常朝
(浄瑠璃寺参道:クリックで拡大:以後同じ)
(浄瑠璃寺本堂)
(吉祥天女像:拝観のしおりより)
;(浄瑠璃寺の池)
;(浄瑠璃寺三重塔)
門前の道路の蕎麦店はあいにく定休日で、やむなく昼食を後回しにして
岩船寺を訪ねました。
岩船寺は奈良時代聖武天皇の命で行基が阿弥陀堂を建てたことから始まると
される真言律宗の古寺です。
まず入山料400円を納めて、本堂の四天王に囲まれた阿弥陀如来を参拝し、
境内の阿字池や三重塔などを見ました。
池の周囲などあちこちに青紫の都忘れの花が咲き、オオデマリが白い花びらや
白い手毬を散らしています。石楠花はもう花の終わりでした。
三重塔の奥の休憩所では20人位の団体がお弁当を広げていました。
大庇よき風来たり青葉寺 常朝
都忘れ供花の如くに石仏 常朝
(岩船寺山門)
(岩船寺本堂)
(都忘れの花)
(オオデマリ)
その後、城陽市の杜若(カキツバタ)園を見ようと北の加茂から163号線を
西へ24号線へと向かいましたが、道を間違えて東の笠置へ遠回りしたのち、
163号から24号線に入り、1時すぎ城陽市の「さがみ」で遅い昼食をいただきました。
親切な女店員が杜若園(畑)への地図と花卉工場への地図を描いてくれたので、
迷わず城陽市観音堂地区の杜若畑に行くことができました。
「さがみ」からは南東1.5キロくらいの、南城陽中学校の西側の水田を転作した
杜若畑です。
我々が見て歩いたのは南側の奥の畑でしたが、周囲をあわせると
4~5ヘクタールはあると思われる水田跡の杜若畑で、殆どの畑がちょうど満開で、
常時地下水をポンプで汲み上げ補水していました。
道脇の泥田には雨乞い地蔵の社があり、水の好きな地蔵様を土中から引き上げ
お祀りすると雨が降るそうです。
杜若畑の隣にはユーカリ、栗、桃なども植えられていました。
眼前に広がるカキツバタを見ていると涼しい風がきて、
青紫の花や葉が揺れ、隙間の水面には太陽がまぶしいほどでした。
杜若水面の日輪まぶしくて 常朝
杜若どれか揺れゐる園広し 常朝
(城陽市の雨乞い地蔵社)
(雨乞い地蔵説明板)
(杜若(カキツバタ)園)
その後奈良へ戻り、旧ドリームランド前のCOCOSで小句会後
解散しました。気の早い台風一過後のさわやかな5月の一日でした。
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