師走のはじめの小春日和の日、いつものメンバー5人で、
京都府宇治市の宇治川・塔の島から、宇治神社、宇治上神社を訪ねました。
奈良から京奈和道の終点である、城陽出口から24号線を北上、
城陽平川交差点の北のセブンイレブンで集合し、大久保田原交差点から
15号線経由で宇治平等院東の駐車場に着きました。
そこからすぐの喜撰橋を渡れば、宇治川の中の島である塔の島です。
4年前に来た時と同じく、鵜の小屋があり、10羽ほどの鵜が、小屋の中のプールの
周囲に立ったり、水浴びしたりしており、我々が近づくと羽を拡げガーガー鳴いて
迎えてくれました。
じっと坐っている鵜は少なく、絶えず動いて身づくろいしたりしています。
夏には、鵜飼で活躍するのでしょうが、今は時間を持て余しているようです。
塔の島には十三重塔や、今は葉のないしだれ桜などがあり、
下流側の橘島には、柿本人麻呂の網代木(あじろぎ)の歌碑
もののふの八十氏河(やそうじがわ)の網代木に
いざよふ波の行く方(へ)しらずも
が、立っています。
島の南側の派川(塔の川)は、上流の堰のためゆっくり流れ、屋形船が
数艘係留されており、岸に鴨もいて、ときおり鮠(はや)が白い腹をぴかりと
光らせています。
北側の川は広くて、はげしく流れ、白波も所々みえます。白鷺が向こう岸に
ゆっくり飛んでいきました。
橘島から、朱塗りの朝霧橋が北岸へ架かっています。
鵜の小屋の日差に来る冬の蠅 常朝
宇治川に白き腹見す冬の鮠 常朝
(喜撰橋:クリックで拡大:以後同じ)
(塔の島の鵜小屋の鵜)
(宇治川の観流橋)
(朝霧橋)
(塔の島のノブドウ(?))
我々はゆっくり朝霧橋を渡ってまず宇治神社を参拝しました。
このあたりには応神天皇の離宮があったとのことです。
宇治神社は、仁徳天皇の弟君で、父から指名された皇位を兄に譲るため
自殺されたという、
菟稚郎子(ウジノワキイラツコ)を祀っています。
河内から離宮にこられた時兎が案内したということです。
境内には稲藁で編んだ大きな智恵の輪があり、ぼけ防止をお祈りしつつ
くぐって参拝しました。
モチノキのような赤い実のなる大きな木がありますが、名前はわかりません。
そのあと、さらに山手へ歩いて、宇治上神社を訪ねました。
境内には冬紅葉もあり、台に置かれた三宝の中の「願い事人形(ひとがた)」
などに紅葉が散っています。
拝殿左の回廊下では、改装工事業者の人が、槌で土を叩いていました。
世界遺産なので、漆喰で固めるなどはできないのでしょう。
拝殿の前にはきれいな円錐形の清め砂が二つ積まれており、
正面に美しい几帳が掛けられています。 本殿には、お酒が供えられ、
右の台上にはガラスの兎が供えられています。
拝殿の右の井戸屋の中に湧き水「桐原水」があります。
宇治七名水の現存する唯一の泉だそうです。
周囲は岩で囲まれていますが、左の岩から水が湧き出て流れる波が見えました。
智恵の輪を潜りて浴びし楢落葉 常朝
その後、歩いて5分くらいの源氏物語ミュージアムを訪ね、平安時代の牛車、
鏡箱、ゆずるつき(研ぎ汁壺)、六条の館の模型などを、見た後映画「橋姫」を見ました。
宇治は宇治十帖の舞台なので、建物や展示は、源氏物語にふさわしく王朝時代を鏡箱、ゆずるつき(研ぎ汁壺)、六条の館の模型などを、見た後映画「橋姫」を見ました。
思わせるものでした。
(源氏物語ミュージアム)