2018年2月28日水曜日

262. 城陽市・青谷梅林

「アカシア紀行・俳句」2018年2月27日(火)    前へ     次へ

 2月末としては最高気温14度の暖かい快晴の日、いつものメンバー4人で、
京都・城陽市の青い梅林を訪ねました。
ここは以前も梅の頃訪ねたところです。(参照:アカシア紀行144など)

 9時半頃JR奈良駅で集合し、24号線を北上、山城大橋東詰を右折、307号線から青谷橋交叉点
を左折、青谷小学校の北を右折、狭い道を左折北上すると、以前駐車したことのある
農家(梶原さん)の庭の臨時駐車場に着きました。

 係員の男性が、ここから先は車は入れないとのことで、500円で駐車して畑の紅梅
などを散策し道際の売店で市価のほぼ半額のほうれん草などの野菜を買いました。
農家の三毛猫でしょうか、人なつこく足元に寄ってきて平気で抱かれていました。

 係員によると南側の道からも梅まつりの会場に行けるが駐車はできないとのことでしたが、
以前南側から会場そばの駐車場に駐車したことがあるので、ダメ元で南側の道を走りました。
東へ600メートル程進むと、樫の林の中に以前見た山の神を祀る祭壇と、雲龍梅と名付ける白梅もありました。
それらを見学してさらに進むと、会場のすぐ南の駐車場に着き、スペースが十分あったので駐車できました。

       春の日の移る祭壇山の神     常朝

       枝先は蔓となりをり雲龍梅     常朝

              (山の神:クリックして拡大、以下おなじ)           
             (山の神説明板)
             (雲龍梅)

 梅まつり会場の周囲の紅梅は咲いていましたが、白梅は右奥の一本をのぞきまだ蕾でした。
広場の大きなテントと建物の中に売店があり、寿司弁当、草餅、お茶などを買って、
ベンチで昼食をいただきました。

 売店のある建物の軒のスピーカーから、梅の歌を流し続けていたのは、すこしうるさい程
でしたが、周囲にある梅林や土砂採掘のあとの池などを散策してから、会場をあとにしました。
梅林の蕾ばかりの畑は、今にも咲きそうで、ほのかに紅色がかった霞のように見えました。

       薄紅の色あきらかに梅蕾     常朝

       咲きさうな梅畑ほのか紅霞     常朝

              (梅まつりの会場)           
             (売店のテント)
              (売店の品々)
             (土砂採掘の池)

 梅林のすぐ南の龍福寺のひな壇を再度拝見しようと、訪ねましたが女性達が梅の切り枝を、
束ねているだけで、本堂も戸が閉まっていました。
その後24号線に戻り、城陽市のコメダコーヒー店で今年初めてのアイスコーヒーをいただき、
奈良へ戻って解散しました。

今年の梅の時期には少し早かったようですが、お天気に恵まれて春らしくなった洛南の梅林や、
早春の田園を楽しむことができました。

2018年2月11日日曜日

261. 奈良・水上池から崇神天皇陵

「アカシア紀行・俳句」2018年2月9日(金)    前へ 

 立春のあとの、秋空のようなハケ雲が浮かぶ晴れた日、いつものメンバー3人で、
主にオシドリ(鴛鴦)を見ようと奈良水上池から崇神天皇陵を訪ねました。

 13時すぎ、平城宮跡北側の水上池の南池の南岸に着きました。
水上池は南北に細い土手で別れている、縦横共400メートルほどの池です。
岸からはオシドリのような派手な鳥が水面に見えましたが、よく見るとハシビロガモ(嘴広鴨)でした。青首で胸は白、腹は赤茶、尾は黒できれいな水鳥です。

 右手からは、2、3羽の黒いオオバン(大鷭)、マガモヒドリガモなどが来ました。
左手の釣り桟橋の跡には、鳰(ニオ、カイツブリ)が潜っていました。
岸近く2,3メートルは薄氷が張っていましたが、その上をセグロセキレイ(背黒鶺鴒)が
つつつ と歩き、薄氷を揺らして波を立てました。

 探鳥らしい人から、北側の池でオシドリを見たと聞いたので、北池の西岸に移動しましたが、
見えたのは近くの鷭と、遠くの白鳥、マガモ、ハシビロガモくらいで、オシドリは来ませんでした。

 その後、天理市の南端の崇神天皇陵を訪ねました。
ここは何度か訪ねていますが10年くらい前の冬、オシドリを見たことがあります。

 拝所までの高い石段を登ると、青い御陵が濠の水面に美しく映って、水鳥が
滑るように泳いでいます。近くには、キンクロハジロやマガモがいました。
双眼鏡で遠くの鳥を探しましたが、オシドリは見えません。
しかし、広々とした御陵と濠をゆうゆうと泳ぐハシビロガモ、ヒドリガモ、マガモなど、
水鳥たちを見ていると、あきがきません。
手前の土手には青首のマガモが十数羽並んで、日向ぼっこをしているようでした。

       薄氷を鶺鴒つつと行き戻り     常朝

       濠映す陵(みささぎ)の色鴨の色  常朝

              (崇神天皇陵の拝所)           
             (崇神陵の濠:右手)
              (崇神陵の濠:左手)
             (崇神陵の濠:左岸)

 2、3人の探鳥らしい男性が別々に石段を登ってきましたが、じきに降りていきました。
我々も4時前、御陵を後にして、天理のアーケードの北、別所の喫茶店「Bricks」で
ケーキとコーヒーをいただき、5時すぎ奈良へ戻りました。
立春とはいえあまり寒くはなく、お天気に恵まれた早春の探鳥の一日でした。

(望遠カメラがないので鳥の写真などは うす青い文字 をクリックして下さい)

2018年2月4日日曜日

260. 奈良・龍田大社節分祭

「アカシア紀行・俳句」2018年2月3日(土)    前へ   次へ

 曇り空でやや寒い節分の日、いつものメンバー5人で奈良三郷町・龍田大社の節分祭を訪ねました。

 11時王寺駅北側のリーベル王寺・地下一階の百楽で集合し、早い目の昼食をいただき、
駐車したフロアを探しながらも12時半頃、風の神を祀る龍田大社へ移動しました。
節分祭は13時半からなので、大社の駐車場は止められました。

 すでに境内には参拝客もいて、高さ2メートルほどに桧葉の護摩壇(ごまだん)が組まれていました。

              (龍田大社) 

 左側のテントで節分祭関係者が甘酒を準備し、一人の男性が我々にも薦めてくれましたが、
神事が終わるまではと他の人からストップがかかり、お預けとなりました。
13時過ぎから20~30人の参拝者が拝殿に昇り、13時半過ぎ、神事が始まりました。
20分位で終わりましたが、途中で拝殿の中で豆撒きがあり、神官が「福は内、福は内」と
ばかり唱えて豆を撒き、数個の豆が拝殿の下にいる我々の所にも転がってきました。

       風神の杜に鳥声節分会      常朝

       福は内ばかり唱へて節分会     常朝

             (甘酒授与所)
             (神事の拝殿)

 甘酒をいただいた14時頃、雨がぽつりぽつりと降ってきましたが、
境内の下の方の護摩壇周囲で、神主の祝詞からお火焚祭が始まりました。
お祓いののち、神官、役員、一般参拝者の玉串奉奠(たまぐしほうてん)があり、
奉奠者全員に大祓詞(おおはらいのことば)の紙が配られました。
その後、拝殿から木の箱に入れられた神火が運ばれ護摩壇の桧葉に火がつけられ、
高々と白い煙が上がり、その内炎が上がりました。

 太鼓が打ち鳴らされて関係者全員が大祓詞を唱える中、炎が高々と上がり、近くの鳥居を
越えるほどでした。炎の威力か、いつの間にか雨は上がっていました。

             (お火焚祭の祝詞)
             (神火を運ぶ神官)
             (お火焚祭の煙)
             (大祓詞を読む参拝者)

 15時すぎ、炎が下火になった頃、拝殿前で、湯立(ゆたて)神事が始まりました。
男性一人が釜に木枝を次々と投げ入れ、ダンボールで煽ぎながら燃やしますが、
なかなか沸騰せず、15時20分頃やっと、巫女二人が出てきました。
一人の若い巫女が、祝詞を上げながら、切幣(きりぬさ)を撒いて、笹の葉をお湯につけました。
その笹の葉と鈴を振りながら、周囲の参拝者の前で家内安全などと呪文を唱えて釜の周囲を
一周し、神事が終わりました。

       湯立の笹振っていただく節分会    常朝

             (湯立準備の男性)
             (湯立の笹を振る巫女)

 15時半過ぎ、釜が片付けられ、拝殿下に左右2つある壇から餅まきが始まりました。
15人の餅の奉納者の名が読み上げられ、奉納者と宮司などが壇上に昇り、
紅白の餅を数百個撒かれました。
3~4才の男児を連れた母が「飛んでくるお餅をよく見て拾うんだよ」というと
男児は「はーい」と元気よく答えていました。結局男児は餅は拾えなかったですが、
拾った母から餅をもらってうれしそうでした。
我々も1~3個ずつは拾うことができました。

 その後、16時すぎから王寺駅南の「さと」でパフェなどをいただき解散しました。
雨模様のせいか、それほど寒くはなく、豆撒き、お火焚祭、湯立神事、餅まきと、
盛り沢山な節分祭でしたが、縁起の豆や餅を拾うことができて、
まずまずの立春を迎える準備ができたようです。