2012年3月22日木曜日

146.奈良・矢田民俗公園から菅原神社筆まつり

「アカシア紀行・俳句」2012年3月20日(火)

 良い天気となった春分の日、いつものメンバー6人で
奈良・菅原神社の筆まつりに参加しました。

 菅原神社は菅原道真公生誕の地、奈良菅原地区の神社ですが、
筆供養のまつりとして筆まつりを例年3月に行います。

 神社北側の駐車場に9時前に集合しましたが、
主な行事の筆供養や筆交換は午後とのことなので、午前中は
大和郡山市矢田の県立大和民俗公園を訪ねました。

 梅などを見ながらスロープをゆっくり歩いて民俗博物館の
企画展「雛まつり」を拝見しました。
会場には、大正時代からの様々な雛飾りが展示されていますが、
中でも、御所市の豪商から寄贈された御殿雛は見事でした。
巾2メートル以上もありそうな御殿の模型に立派な内裏雛と
女雛が別室に飾られ、門には門衛が立っています。
けし粒のような芥子雛や、掛け雛もあります。

        御殿雛夫婦別居で笑みをらず   常朝

        随身の弓矢持たずに古雛     常朝

        (民俗博物館:クリックすると拡大:以下すべて)

       (民俗公園の熊五郎狐大明神)

       (民俗公園の梅林)


 その後、博物館そばの満開の白梅の下の狐大明神(熊五郎狐)碑や、
梅林の紅梅、白梅を見て菅原町に戻りました。
11時を過ぎていたので、菅原東交差点の大戸屋で昼食をいただき、
再び菅原神社を訪ねました。

 すでに多くの人が、古筆の交換券をもらったりしていましたが、
境内左側では、テントの下で書家・鳥居雙先生の大字書き中で、
100人ほどが見守る中、8尺の紙に「梅まつり」「梅香る天満宮」
などと力強く書かれていました。
境内右側では、筆作り体験や一字書きのコーナーもあり、
多くの種類の筆や墨などが展示販売されています。

 我々も参拝後、竹製の毛筆ペンなどを買ったり、行列に並んで
筆交換や1字書きに挑戦して抽選の景品・墨汁をもらったりしました。

 一時半頃から境内左の4本の斎竹(いみだけ)に囲まれた護摩壇で
筆供養が始まりました。
神主の祝詞のあと蔭灯(かげとう:神火の箱)から護摩に点火され、
2人の巫女や神官が次々と古筆を火に投げ入れました。
最初は白い煙が周囲の梅の花をかき消す程でしたが、青い煙になって
向うの梅がよく見えるようになりました。
古くなった筆もゴミ箱に捨てられるよりは幸福かもしれません。

        斎竹の内に梅咲く筆供養     常朝

        梅散らす風もありけり筆まつり  常朝

        (菅原神社)

       (大字書き)

       (筆作り体験)

       (筆供養の準備)

       (筆供養の護摩壇)

       (よく燃えた護摩)


 その後自宅で小句会後、解散しました。
遅かった梅も咲いてやっと春らしくなった彼岸の中日でした。

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