千葉に大停電を与えた台風15号が去って、秋らしい好天の日、いつものメンバー4人で7年ぶりに奈良・大淀町の阿田の梨山の直売店・明生園を訪ねました。(参照:アカシア紀行157)
奈良からは、吉野への国道169号線で大淀町桧垣本交差点を右折、車坂峠を超え花吉野カントリークラブを横切って約500メートルの梨店・青玉園の先の三叉路を左へ西南約500メートルほどの梨店(山の家)です。
店前4、5台の駐車場に駐車させてもらい、梨山の中を見せてもらいました。
数十年ぶりに入る梨山は、昔と違い、散水用のホースが、約50センチ間隔の針金棚に沿ってめぐらされており、蝉は飛んでおらず、梨の木にあった雀の担桶(スズメノタゴ:イラガの繭)も見えません。刈られていない場所には、ヌスビトハギ、ネコジャラシなどが生えて蝶が飛んでいました。
お店に戻って、梨を頂いてから、ご主人Hさん(86才、母の従兄弟の子)と久しぶりに話しました。
私の祖父は雷を恐れて避雷針を山の家(この店の数10メートル東にあった)に立てたのですが、若い頃Hさんが梨を手伝いに来ていて雷が近づき、部屋の真ん中に叔父達と3、4人集まって避難していたら、避雷針に落雷し、ものすごい音と光とショックで皆が倒れたそうです。怪我も被害もなかったようですが、避雷針があるとかえって落雷しやすいそうです。
梨山にいたら、昔母から、祖母が結婚前の若い頃梨山の藪でツチノコを見たと聞いた話を思い出しました。今もその藪は梨山の北側にあります。太い蛇を見間違えたのかもしれませんが。
注文していた梨のうち2箱を車に積んで、西へ進みました。
途中、阿田出身の童話作家・花岡大学の童話碑を見学して、海軍飛行場のあった新田に行き、阿田峰神社を訪ねました。
(梨山) (梨山の道)
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つちのこの出しといふ藪葛嵐 常朝
小さい本殿の右脇に、モグラの掘り返した土、土竜塚が3,4個あり、サンゴジュが咲いていました。万葉歌碑のそばでは萩の花がきれいに咲いて風にゆれており、金剛山が黒々と稜線をくっきりとさせていました。境内の内外にはメナモミが棘のある青実をいっぱいつけていました。
(花岡大学童話碑) (童話碑説明板)
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めなもみの実に囲まれて阿田の杜 常朝
金剛山稜線強し秋の雲 常朝
しばらく境内と近くを散策のあと、桧垣本の寿司店和好で遅い昼食をいただき、橿原神宮駅で解散しました。
秋らしい天気に恵まれ、秋風の梨山と阿田の高原をゆっくり楽しめた一日でした。
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