数日続いた花の雨が止んだ土曜日、いつものメンバー5人で、
奈良県下市町才谷(さいたに)から吉野山蔵王堂の花会式を訪ねました。
(参照:アカシア紀行60:宮滝から蔵王堂)
橿原観光ホテルでで9時半集合し、169号線を南下、下市町の才谷から
吉野山へ登る途中でさらに山道を南へ登り稲荷桜を訪ねました。
稲荷桜は、数年前NHKで放映されたという樹齢350年の山桜です。
高さ10メートル、幅15メートル位の山桜でちょうど満開でした。
木の下に小さな稲荷神社があり、怖い顔の狛狐が社を守っていました。
しばらく周囲の景色などをみていたら、見たことのあるようなご老人が
坂道を登ってこられ、よく来てくれたといわれました。
話しているうちに従兄弟の妻の父上であることがわかり、
お互いびっくりしました、
稲荷桜の下の小学校の廃校の庭にある数本の桜のうち、
2本も父上が若いころ植えられたそうです。
稲荷桜には肥料もあげているが老化で南側の太枝は切らざるを
得なかったようです。
土手のキランソウを見たり、野萱草の若芽を摘んだりしたあと、
廃校の上の道を散策、あけびの花など見てから吉野山へ走りました。
鳶鳴く山の頂山桜 常朝
廃校に鐘の残りて通草咲く 常朝
(稲荷桜:クリックで拡大:以後同じ)
(稲荷社:下市町才谷)
(才谷の山の家)
(通草の花)
吉野山の勝手神社の下の大日寺の駐車場は満車だったので、
山道に駐車しました。
昼前だったので、近くの食堂「静亭」で昼食をいただきました。
たまたま室内は満席で、テラスの席でしたが、テラスからは
中の千本の殆ど全部を見ることができました。
満開の時期を少し過ぎていたようですが、近くの山桜は
最高にきれいでした。
その後、蔵王堂へ歩きました。
吉野山の狭い道に人が多くて、まるで銀座や心斎橋を歩いているようでした。
どこの国かわからない外国語も聞こえました。
蔵王堂では、花供会式の法要が終わって護摩を焚いていました。
大きな護摩壇が組まれ、左右に30人位の行者が錫杖を振り鳴らしながら
般若心経などを唱えていました。
護摩の炎は6~7メートルも上がり、煙の中に桜の花びらが
散っては吹き上げられて、いかにも花供養の儀式でした。
花供会式は吉野全山の桜を蔵王権現にお供えする法要とのことです。
仏へのお供えなので、昔から吉野の桜が守られてきたのでしょう。
桜寄進を募るチラシも配布されていました。
護摩法要が終わったあと、境内で御供撒きがあり、赤鬼青鬼も交えて、
舞台からかなりのお餅が撒かれて、数個ずつ拾うことができました。
蔵王堂の傘立てに落ちていた餅や上着の襟に入っていた餅も
ありました。
私は近くの脳天さんへお参りにと石段を数百段降りましたが、
足が痛くなってあと百段位であきらめ遥拝しました。
途中に大きな役行者像がありました。
山桜山のけむりのたゆたひて 常朝
花びらの心のごとくゆれてゆく 常朝
落椿供へてありし行者像 常朝
(吉野山:中千本の桜)
(花供会式の護摩の炎)
(花供会式の護摩)
(御供撒きの舞台)
(蔵王堂)
今回は蔵王堂本堂の中に入らず、車で如意輪寺の上の道路をゆっくり通って、
吉野駅の北側に降り、橿原観光ホテルで小句会後解散しました。
ホテルを出た5時頃は青空が見えていました。
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