「アカシア紀行・俳句」2013年2月7日(木) 前へ 次へ
立春をすぎてから凍ての戻った曇り空の日、いつものメンバー6人で
奈良市柳生の南明寺から長尾神社を訪ねました。
南明寺は奈良から柳生への道の途中、阪原町にある真言宗御室派の寺院で、
小さいながら美しい本堂があります。
建物は鎌倉時代らしいですが、中の薬師如来などは平安時代の
ものらしいので、周辺のお寺から仏像などが移されたようです。
インターネットでは2月7日から12日まで本堂の涅槃図が
公開されるとあったので、やや期待してお参りしましたが、
境内には誰もおられず、本堂を拝観することもできませんでした。
あとで地元の方からの話では、今日はお葬式のためご住職は
ほぼ1日おられないとのこと。
お葬式のために公開中止になったのか、あるいは私がインターネットの
記事の年号を見落としたためかは不明です。
本堂の北側には新しい庫裏があり、東側には戦没者の立派な石碑の列が
ならんでいます。
その後東側の鳥料理の宿「さかど」のあたりを歩きました。
ほぼ毎年別の句会で「薬食い」に来ているところですが、
いつも咲いている寒紅梅は今年はまだつぼみでした。
宿の前の道には3羽のガチョウが甲高い声でガーガー鳴いており、
名古屋コーチンが10羽くらいうろついていました。
ほとんど人が見えない静かな早春の田園ですが、老人が一人
北山杉の剪定をしていました。
さらに北側農道の左側にある「おふじの井戸」を訪ねました。
「おふじの井戸」は昔「柳生但馬守宗則」が奥さまとの出会いの
場所との伝説があります。
大きなシダの葉が濁らず澄まずの井戸水に浸かっていました。
葛蔓に巻きつかれたる梅ふふむ 常朝
蝋梅の色澄みゐたる大柳生 常朝
(南明寺本堂:クリックで拡大:以後同じ)
(寒紅梅のつぼみ)
(おふじの井戸)
(おふじの井戸説明板)
おふじの井戸から国道369号に出て約2キロ東、柳生の十兵衛食堂で
昼食をいただいたあと、同じ道を約1.5キロ戻り、長尾神社を訪ねました。
長尾神社は、阪原地区の鎮守社で、創祀由緒など不明ですが、
祭神は物部氏の祖神、饒速日命(にぎはやひのみこと)で
摂社は御霊神社(井上内親王)末社は戸隠神社などたくさんあります。
7年前訪ねたときは、偶然桧皮葺の葺き替え工事中で、
若い職人見習いの青年が、親方の指導で桧皮に竹釘を打っていました。
今日は神社には誰もいず、境内の砂紋がきれいに引かれていました。
境内には藁葺きの舞台があり、町の規模にしては立派な神社です。
その後、神社の東100メートルほどの「足痛地蔵」を訪ねました。
小さなお堂のなかにある高さ2メートル位の石地蔵です。
そばの草原には、龍のひげが群生し、青い青い龍の玉があちこちに
見えました。空は白い雲でおおわれていますが、
龍の玉の青い実に映る空はうす青い冬の空でした。
春寒し神社の杜を巡りても 常朝
曇り空青く映して龍の玉 常朝
(十兵衛食堂)
(長尾神社)
(長尾神社説明板)
(長尾神社舞殿)
(足痛地蔵)
そのあと奈良の青木ゴルフセンターの喫茶店「杏樹」で
小句会後3時頃解散しました。
0 件のコメント :
コメントを投稿