2017年3月25日土曜日

249. 奈良・蓮長寺の彼岸会

「アカシア紀行・俳句」2017年3月23日(木)    前へ  次へ

  3月下旬のお彼岸の日、いつものメンバー3人で奈良市・蓮長寺の彼岸会に参列しました。
蓮長寺は近鉄奈良駅の西、約300メートルほどの登大路にあります。

 蓮長寺はもとは奈良時代末期東大寺の別院として建てられた喜見城院で、
鎌倉時代、日蓮上人が南都六宗研鑽のため各寺を訪ねられたとき拠点として滞在されたのち、
応仁の頃日蓮宗の寺に改宗され、寺の名も蓮長寺とされたようです。
本堂は江戸時代初期再建された重要文化財です。

 我が家の墓もここにあるため時々墓参りなどで訪ねていますが、彼岸会は初めてです。

 9時過ぎ本堂前に駐車した時はまだ車は他に一台しかありませせんでした。
お墓参りをして本堂前に戻ると、20才位の学生らしい外人女性が、本堂などを
見学しており、我々に開化天皇陵への道を聞いたので教えました。
どこからと聞くと香港とのこと。
奈良の外人観光客は多いですが、蓮長寺や開化天皇陵まで訪ねるとは、
よほど日本歴史や仏教に興味があるのでしょう。

 参列者席に座り、本堂の内陣や彼岸会の五色の幡(ばん)、並べられた400以上の塔婆、
天井の龍の図などを見ました。
10時頃には参列者席もほぼ一杯の60人位になり、ご住職と7人の僧が渡り廊下を
通って本堂に入り、法要が始まりました。
開経偈のあと、法華経2番方便品(ほうべんぼん)、12番提婆達多品(だいばだったほん)が
唱えられましたが、12番は特に楽僧の叩く鐘、太鼓や木魚がリズミカルに激しくなり迫力がありました。

       香港の女来ている彼岸寺     常朝

       天井の龍もこそ聞け彼岸経    常朝

        (本堂の龍の図:クリックで拡大、以下同じ)       
         (彼岸会の内陣)
         (彼岸会の塔婆)

 12番読経後、ご住職が合図をされたので、参列者は席を立って、それぞれ塔婆の前に進み、
置かれている焼香台で焼香し、客殿に進みました。客殿ではそれぞれに弁当と菓子(あんぱん)が
入った紙袋が渡され、殆どの人は客殿の長机でお昼をいただきましたが、
我々は失礼して、弁当を持ち帰り自宅でいただきました。
客殿入り口の間では、後継ぎで立正大学在学中のご長男とご長女が坐って参列者に挨拶していました。
お寺を辞すとき、本堂ではまだ読経は続いていました。

 彼岸にいる父母や義姉のおかげでしょうか、
やや寒いながらも周辺の梅や椿も満開で、良い天気に恵まれた彼岸の一日でした。

2017年3月11日土曜日

248. 奈良・賀名生梅林から皇居跡

「アカシア紀行・俳句」2017年3月9日(木)    前へ  次へ

  3月上旬の日差があっても寒さの残る日、いつものメンバー4人で
奈良・五條市の賀名生(あのう)梅林と皇居跡を訪ねました。

 梅林は13年前(2004年)3月8日訪ねましたが、その頃はまだあまり梅が咲いていなかったと記憶しています。

 今回は9時すぎ橿原神宮駅西口で集合し、整備されたキトラ古墳の公園を通って、
大淀町阿田を通って五條市の大川橋を南へ渡り、10時すぎ西吉野町賀名生に着きました。
阿田を通る頃、少し雨が降りましたが着く頃は雨は止んでいました。

 トンネルを抜けて川を渡ればすぐに右に登る道があり、案内版があって、
時計回りに、口の千本、見返り千本、東雲千本、奥の千本、西の千本、振り返り千本と
一周できる一方通行の道が描かれています。

 我々は、駐車のできる場所を探して、最初に見返り千本の吉本農園の茶店を訪ねました。
狭いながら5、6台の駐車があり、お店では、吊し柿、蕗の薹、生姜、ミョウガなどを
売っていたので、それぞれが買物をして、テーブルでお茶をいただきました。
梅は、5分咲き以上に咲いており、軒には三椏の花が咲いていました。

 その後、車で坂を登り西の千本の梅本農園の店に立ち寄り、草餅を買いました。
見晴らしはそのあたりが最高で、紅梅、白梅も6分咲き以上でした。
麓に降りると宮川沿いの道に多目的広場の駐車場があり、そこでよもぎの香りの
草餅をいただきました。

 広場は10台以上の駐車ができ、見上げる周囲は梅ばかりで満開に近い梅もあります。
そろそろ食堂を探しに出ようとしていたら、駐車した車から20キロ以上離れて住んでいる
弟が友人と降りてきました。
同じ日に梅見に出るのも珍しいのに、同じ時刻に同じ場所に来るとはと、互いにびっくりしました。弟達はこれから梅見に行くとのことでした。

       隧道をいくつ潜りし梅見かな   常朝

       六分咲きいや八分かと梅談義   常朝

        (茶店から見える賀名生梅林:クリックで拡大、以下同じ)       
         (賀名生梅林茶店の店台)
    (西の千本の茶店駐車場)
    (西の千本からの景色)
    (多目的広場からの梅林)

 その後、南の五條市市役所西吉野支所の手前を左折して20号線、137号線を通って
一ノ木ダムの東の百谷のレストラン「創今」で朴葉寿司定食をいただき、2時前に
賀名生皇居跡に戻りました。

 皇居跡は藁屋根の大きな民家ですが、入館は予約必要、しかも今は見学中止中で、
庭を拝見したり、そばの哲学者・神大名誉教授であった塩尻公明記念館の写真を撮ったりしました。(皇居跡の予約方法は五條市のホームページ:堀家住宅賀名生皇居跡 を参照)
門の左に白い大きな花の梅古木がありました。
賀名生歴史民俗資料館の前の道を登って五条高校賀名生分校跡や北畠親房公の墓を拝見しました。

       南朝の藁屋根ゆかし梅の花    常朝

       朴葉寿司青き蕨も載せられて   常朝

        (創今レストラン)
       
         (塩尻光明記念館)
    (賀名生皇居跡)
    (賀名生皇居跡説明板)
    (北畠親房公墓より皇居跡)
    (北畠親房公墓)


その後168号線五条・本陣から24号線で北宇智駅近くの住川交叉点を右折し、120号線、
309号線から戸毛交叉点右折で再び133号線北上、郡界橋から35号線で橿原神宮西口経由
橿原観光ホテルへ戻りケーキと紅茶などいただいて4時半頃解散しました。

 帰り道でも少し雨がちらつきましたが奈良へ着く頃は止んでおり、
弟達との奇遇と変わり易いながらもお天気に恵まれた探梅行でした。