2015年8月1日土曜日

218. 奈良・洞川龍泉寺から女人結界

「アカシア紀行・俳句」2015年7月30日(木)    前へ   次へ

 下界は猛暑の気温約35度の日、いつものメンバー6人で、
集合地の飛鳥夢販売所から約1時間の奈良・天川村の洞川を訪ねました。
ルートは309号線の下市町、丹生、黒滝、天川村河合から21号線の
虻峠トンネルを越えて北上約3キロです。

 洞川は一昨年も訪ねました(アカシア紀行176) が、
この時期の吟行なら涼しい所をと、修験寺・龍泉寺を再び訪ねました。

 境内には龍王の滝という滝行場や龍の口という湧き水があり、
いくつかある池に引いたり、お堂の周囲の溝に清水を流しています。
湧き水は岩下から流れていますが、柄杓で飲むと冷たく美味しい水でした。
27日のNHKテレビの「ひるブラ」で鈴木ちなみと荒木美和アナウンサーが
洞川を紹介しましたが、荒木さんが龍の口水行場で水行もしていました。
 
 本堂には役行者が祀られ、入口左右に前鬼、後鬼が立っており、
右手に護摩壇があります。
鬼などを見ていたらカナカナが鳴きました。
山門左には、寺が昭和35年まで女人禁制だったための女人結界の石碑が
あります。
また寺務所の玄関には、大きな子犬を背中に載せた狛犬が二頭あり、
左側のは手毬を持っていました。

 そのうち小学3年位の生徒50人ほどが先生に引率され、駐車場から
境内に入り、境内でお弁当を開きました。参拝者も少なく静かだった寺が
にわかに賑やかになりました。

       栃の葉の浮かびてゐたる行者滝   常朝

         (龍泉寺の庭:クリックで拡大:以後同じ)
               (龍の滝)          
         (龍の口湧水)
         (寺務所の手毬を持つ狛犬)

 その後、川の東側の通りを南へ約0.5キロの「とり長」で焼鮎料理をいただき、
店の横の山上川を見ました。
幅10メートル程の川には、虹鱒が百匹以上泳いでおり、
誰かが餌を投げると、整然と上流に向かって並んでいた群の30匹ほどが
瞬時に餌に集まり群が盛り上がるさまは、見事でした。
店主によると、洞川は海抜800メートルもあり、
高野山と同じ位とのことですが、樹木の下でなければ結構暑い感じでした。

       投げし餌に即盛り上がる鱒の群   常朝

       (とり長から見た山上川)
          (山上川のニジマス)

 川を見てから東へ約4キロの大峰山登山口(女人結界)へ行き、
駐車(無料)しました。
山上川の清浄大橋を渡ると、黒い発菩提心門の先に多くの石の供養塔が
あり、その奥が結界の門です。

 右側の大きな灯籠には寄進した大峯講(修行者の結社)の名前「鳥毛組」
「井筒組」の名がありました。
門の手前左に尋ね人(行方不明者)の貼り紙がかけられており、
カナカナが鳴いて手前の広場には竹煮草、山ごぼうが咲いていました。

 前回気がつかなかったのですが、供養塔の左側の森の中に
「自然研究路」の案内板があり、それによると龍泉寺付近まで山上川に
沿って約3キロの森の道で、途中に滝や岩屋もあるようです。
苔が茂っておりいつか歩きたい道です。

       結界に尋ね人札竹煮草       常朝

       大峰の苔茂る道歩きたし      常朝

         (結界の清浄大橋)
         (大峰山登山口の結界)          
         (竹煮草)
         (自然研究路)
(自然研究路案内板)

 その後戻る途中の「ごろごろ水」の南側の「五代松鍾乳洞」へのトロッコ
(モノレール)の乗り場に立ち寄り、案内の人に聞くと、
トロッコは30分程待たなければ6人は乗れないとのことなので、
今回はあきらめて309号線を戻り、橿原観光ホテルで小句会後5時半頃解散しました。

 下界の暑さを忘れて、修験寺の湧き水、女人結界の登山口などを楽しめた一日でした。

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