2010年3月18日木曜日

101.近江へ吟行

「アカシア紀行・俳句」2010年3月17日(水)


 良い天気ながら少し風の寒い日、いつものメンバーで近江の吟行に行きました。
奈良を10時に出発し京滋バイパスを石山で降りてまず、南郷の瀬田川洗堰
(あらいぜき)にいきました。
ここは琵琶湖の水位を調節するための国土省河川事務所の管理する堰ですが、
昔の人力による堰の跡もあります。
我々の車は洗堰の上を通って東岸の琵琶湖水産センターの駐車場に行きました。
数年前龍谷大学の非常勤で勤務していた頃、友の車でよく通りましたが、
洗堰で車を降りたのははじめてです。

 センターは湖畔(瀬田川の岸)にあり、隣(西)に河川事務所があります。
岸からすぐ前に今の洗堰が見えて、手前の3つの水門から琵琶湖の水が滔々と
下流へ流れています。
堰から100メートルくらい上流には昔の堰の跡が川幅150メートルほどの中心に
向かって、30メートルほど残されています。
説明板によると、昔(明治38年から昭和36年まで)は、堰は長さ4.2メートル、
辺24センチほどの角材を約20本積み上げて水を堰き止めていたようで、
復元の角材も10本ほど旧堰の上に置かれています。
32の水門すべてに人手で角材を置いて堰をするので、すべて堰止めするのに
2日、引き上げるのに1日かかったそうです。(新堰は勿論電動式)
堤にはイタチの糞もあり、川にはキンクロハジロや鵜が泳いでいます。


        近江の堰波音かろく春めけり     常朝

        潜り来し鵜の首振れり春の堰     常朝

       (瀬田の洗堰:クリックで拡大:以下すべて)
       (旧洗堰)

       (洗堰の案内図)


 しばらく琵琶湖の南端の景色などを見た後、石山の石柳というお店にいき、
シジミ汁、シジミの釜飯、鯉の洗いなどをいただきました。

        蜆飯釜の熱きに指触れて       常朝

       (石柳店:2009年1月撮影)



 その後近江大橋を東岸へわたって矢橋の帰帆島に行きました。
ここは琵琶湖への2つの川の三角州が島になったようです。
島の南西から北へ200メートル位の湖岸に公園駐車場があったので、
車を止めました。
対岸は音羽山、右手には比叡山も見え、正面は大津プリンスホテルが
にょっきりと建っています。
湖面にはブラックバス釣りの舟などがみえさざ波がきらきらと
輝いてなかなか風情があります。
帰帆島には戦国時代には武将たちが物資を淀川経由で運ぶための
船着場があったらしいので、3、400メートルほど北の公園駐車場に
移動しました。
今は船着場の案内もなく、琵琶湖フローテイング・スクールと呼ばれる
学習船の桟橋がありました。
そこから北へ歩くと島の北端ですが、道路橋のほぼ下に、
「えり(魚へんに入)」がありました。
この「えり」は通りかかったブラックバス釣りの人に聞くと、
ブラックバスを採るための仕掛けの網だそうです。
今は杭が数十本立っているだけですが4月以降、杭に巻いてある網を
降ろすそうです。そばには外来魚回収ボックスがありましたが
中を覗くとごみだけでした。
釣り人によるとブラックバスは最近減ってブルーギルが増えているとのこと。


        三月のきらめく波に疑似餌投ぐ    常朝

        黒鱒のえり(魚入)ある入江春寒し  常朝

        湖に光あふれて春の波        常朝

       (帰帆島より対岸の大津市)

       (帰帆島の学習船桟橋)

       (ブラックバスのえり(魚入))


 のち、湖岸を北へ10キロ近く走り、琵琶湖博物館のある烏丸半島東の
真珠養殖場(広大な蓮池)に行きました。
芦の角(水中から出る芦の若芽)を見ようとしたのですが、
枯れ芦と、枯れ蓮、黒い鴨ばかりでした。
大きな風車がゆっくり回り雲雀が土手に降りてきました。

4時過ぎになったので、大津プリンスホテル一階の喫茶コーナーで
小句会後6時半頃解散しました。
「好天なれど春寒し」の気候でしたが、久しぶりに広々とした琵琶湖を
楽しむことができました。

       (真珠養殖場(蓮池)、右手は近江富士(三上山))

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