2008年2月8日金曜日

53.奈良・三輪大社のおんだ祭と桧原神社

「アカシア紀行・俳句」2008年2月6日(水)


 2月の初旬、妻、義兄姉らと奈良・桜井市の三輪大社のおんだ祭に行きました。
おんだ祭とは御田祭、お田植祭ともいい、豊作を願うお田植え神事で、
各地の神社で行われますが、三輪大社のおんだ祭は、拝殿で行われます。
我々が拝殿の庭に着いた10時半ころ、神官7人が白い狩衣と青い袴姿で
石段を登り、拝殿に入りました。
まもなく、祝詞奏上、お祓いのあと、お田植神事がはじまりました。
最初作男(神官のひとり)が、竹で田の土をならして鍬で畦ならしの仕草を
します。鋤の柄の下の方に紙が貼ってあり、それを男がめくると「わらえよ」と
書いてあり、皆が大笑いしました。おんだ祭は、笑うほど豊年だそうです。
そのあと、休もうといって拝殿の縁に座り、薬缶を取り出して水を飲んだりします。
薬缶の蓋の裏側を我々に見せると、そこにも「わらえよ」と書いてあり
また大笑いです。
縁のすぐ下の参拝者にみかんを分けたりしたあと、籾撒きをします。
その後、赤いたすきをした巫女が二人、杉の葉の「早苗」を拝殿に
植えたりする田植舞をしておんだ祭が終わり、小さな袋に入った籾を
沢山、参拝者に撒きました。
我々も1つ、2つ拾うことができ、今年の福をもらった気がしました。

 参道そばの森正で昼食後、三輪の恵比寿神社にお参りしました。
恵比寿神社はJR三輪駅の南西へ約200メートルほどのところにあります。
5日から7日まで初戎で、初市もあり屋台などが多く出ていました。
その植木市で苗木などを買ったあと、山の辺の道の桧原神社にいきました。
桧原神社は崇神天皇の頃、皇居にお祀りしていた天照大神を、皇女・豊鋤入姫が
斎宮として、この地(笠縫)に移し、のちに伊勢に移されたということから、
元伊勢とも言われる古い神社で、今は三輪大社の分社とのことです。
この地は山の辺の道の途中で三輪山の中腹にあり、西に大和盆地を一望でき、
二上山も見えます。境内の松の根元で竜の玉(竜のひげという草の青い実)を
探したり、近くの柿畑の剪定を見たりして帰りました。



        田植舞きりりと巫女の赤たすき        常朝

        山の辺の斎庭(ゆにわ)に澄めり竜の玉    常朝

       
       (三輪大社のおんだ祭:薬缶の蓋にわらえよとあります)

       (三輪大社のおんだ祭:巫女の田植舞い)

       (桧原神社の三つ鳥居) 

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